毎年年末から3月にかけては、「確定申告」のご相談が多くなります。不動産の売却や、相続を受けた場合などに、確定申告の必要があるのかお悩みの方や、申告を忘れていて締切ギリギリに慌ててこられる方もいらっしゃいますので、早めに確認しておくと安心です。生活の窓口の相談事例を交えながら、注意点などをお伝えします!
不動産を売却した場合、「確定申告」は必要!?
先日来店されたお客様は、昨年ようやく所持していた不動産の売却が完了し、安心されていました。思っていたよりも高く売却できたため、利益も出たようです。
このように不動産の売却によって利益が出た場合は、確定申告が「必要」です! 今回相談者様には、早いうちから書類の準備をし、申告をするようお伝えしました。
また、一定の要件を満たす場合は、納税額が減額される「特例」が適用されることがあります。場合によっては納税額がゼロになるケースもありますが、納税額がゼロであっても、特例を適用する場合は、確定申告が「必要」です。
いずれにせよ、不動産を売却した方、これから売却する予定の方は、確定申告のことまで忘れずに考えておくようにしましょう。ギリギリになって慌てる前に、ご自身のケースが確定申告が必要なのかどうか、早めに確認しておくことをオススメします。
「配当金・分配金」と「社会保険料」の関係
確定申告のご相談でよくお受けするのが、金融機関で受け取っている「株の配当金や投資信託の分配金」による所得についてです。
「源泉徴収あり」の特定口座での取引になっている場合は、確定申告をすることで源泉徴収された所得税の還付や住民税の減額を受けられることがあります。
ただし、特定口座で受け取っているものは「所得」にあたりますので、確定申告をすることによって、合計所得金額が増加することになり、国民健康保険や介護保険料の算定に影響が出る可能性があります。
確定申告をしたせいで、所得税や住民税は還付されたが、それ以上に、国民健康保険や介護保険の支払いが増えたり、配偶者控除等の各種所得控除が受けられなくなることもありますので、注意が必要です!
国民健康保険は、市区町村役場で計算してもらえますので、予めチェックしておくと良いと思います。
気になることがありましたら、お気軽に生活の窓口まで、お問い合わせください。
西日本新聞ライフコンシェルジュ「生活の窓口」
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