バレンタイン・旦那が本気のチョコをもらった! 旦那の決断とは…

 うちの旦那はトラック運転手。職場にいる女性は事務員1人。バレンタインは義理チョコにも無縁だったのに、昨年のバレンタインにいきなり手作りチョコレートを持って帰ってきました。かなり凝った手作りチョコレートの送り主とは…?

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義理チョコさえ無縁だった旦那

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 運転手仲間、物流センター… 旦那の職場には、女性が全くいません。唯一の女性は事務員さんですが、社長の奥様で年齢もかなり高齢。そのためバレンタインになっても、義理チョコすらもらってこないのが当たり前でした。

 バレンタインは各家庭で奥さんや娘さんからもらうもの。仲間内では個数ではなく、手作りか、チョコレート以外にプレゼントがあったか、の2点でささやかな争いが起こる程度。うちは男所帯なので、質より量です! スーパーの大袋チョコレートを贈るのが恒例となっていました。

おしゃれな手作りチョコレートにビックリ!

 しかし昨年のバレンタイン、旦那がおしゃれな袋を持って帰宅しました。珍しいなと思い
 「誰からもらったの?」と聞くと、何とも困ったような顔をして
 「うん」とだけ返事をします。

 「皆で食べて」と言って机の上にポンと置いたので
 「誰から?」ともう一度聞きました。すると少し顔を赤くして言いにくそうに
 「A君」と答えました。

 A君は旦那の会社の後輩。新人研修の担当が旦那でした。10歳以上も年齢が違うこと、田舎から出てきて一人暮らしだったことから、旦那に懐いている様子は知っていました。わが家に招いて一緒にバーベキューをしたことも。素直でかわいらしい男の子という印象です。おしゃれな袋を開けてみると… プロ級の手作りチョコレートが出てきたのです!

 きれいな箱の中に入っていたのは、ボンボンショコラ。1つ1つに転写で美しい模様があり、見た目の美しさはお店のものに引けを取らないほど。丁寧に作られているのがわかる素敵なチョコレートでした。

旦那の出した結論は?

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 旦那に詳しく話を聞くと、A君のくれたチョコレートの意味がわかりました。
・A君はトランスジェンダーであること
・自分の素直な気持ちを伝えたかったこと
・〇〇さん(旦那)なら自分の気持ちや葛藤をわかってくれると思ったこと 
 旦那によると、研修中トラックに同乗していたとき、トランスジェンダーの話になったそうです。その時に
 「人それぞれだから良いとも悪いとも言えない。でもきっと本人にとっては周りに理解されない苦しみがあるんだろう、と話した覚えがある」と言っていました。

 A君は、今まで親や友人にもカミングアウトしたことはなく 、今回初めて旦那に打ち明けたというのです。真剣な様子のA君を茶化すこともできず、お礼を言ってチョコレートをもらってきたことがわかりました。
 旦那は最初は動揺していましたが、A君にはきちんと自分の気持ちを正直に話したそうです。

 自分は結婚していて子どももいること、A君のことは仲間として大切に思っていること、これからも相談相手として支えていくこと… A君はちょっと落ち込んだ様子だったそうですが、晴れ晴れとした顔で
 「これからもよろしくお願いします」と一言。

 チョコレートをもらってきた時は、正直「浮気か?」と旦那に腹が立ったのですが、A君のチョコレートを見た時に、自分にはない純粋な気持ちに触れた気がしました。旦那はぶっきらぼうですが、ふざけることなくA君を尊重している点も少し見直しました。 

 あれから約1年。A君は頑張って仕事を続けています。今は他に好きな人もいるそうで、旦那は良き相談相手として話を聞いているそうです。

(ファンファン福岡公式ライター / きなこ)

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