とても慎重派で怖がりの娘、初めての鬼との遭遇でパニックに! それでも一年経つとまたやってくる恐怖の鬼さん。毎年逃げ回る娘にも少しずつ成長が見えてきて…。必死に逃げ回りながらも少しずつ鬼に立ち向かう、娘の小さな成長のお話です。
2歳の節分 鬼に娘絶叫!
娘は赤ちゃんの時から人見知りせず、誰とでも話せる明るい子です。その反面とても怖がりで慎重派。食べたことがないものは
「まずいから食べない!」と拒否。ブランコに一人で乗れるようになったのも4歳くらいと遅い方でした。
2歳の時、毎日遊びに行く児童館で初めて節分のイベントに参加しました。はじめは歌ったり紙芝居を見たりと、子どもたちも楽しんでいました。
私も豆まきのイベントは初めてだったので、いつも会っている先生がお面をかぶって出てくるくらいかと思っていました。
ところが
「さあ鬼さんが来たよー!」という先生の声で最後に出てきたのは、全身赤い服を着てイカツイ鬼の仮面をかぶった本格的な鬼! 部屋に入ってきた瞬間
「ギャー!!!」という子どもたちの大絶叫。叫びながら泣きながらお母さんに隠れたり逃げ出す子どもたち。さっきまで楽しかった児童館が地獄絵図のようです。
当然私の娘もその一人。鬼に投げるはずのボールを握りしめたまま
「イヤーッ!!」と絶叫しながら走り出し、パニックになって私には目もくれず、他のお母さんの背中に隠れています。自分の方に鬼が顔を向けると震えて泣きながらまた逃走。娘のあまりの逃げ足の速さとパニックぶりに私は大爆笑。笑いすぎてスマホで撮影していた手がプルプル震えるほどでした。
そのイベントの後、娘は
「児童館にいかない!」と言うくらいのトラウマに。家で夫がかわいい鬼のお面をかぶっても
「やめて!」と怒ってお面を外しに来るほどでした。
初めての反撃!
節分は娘が恐怖で逃げ回るという普段は見られない姿を見られるので、3歳になった年も児童館の節分のイベントに参加しました。昨年の記憶があるのかイベントの初めからソワソワしている娘。
「鬼さんくる?」とずっと離れません。
「鬼さん来るけど大丈夫。お母さんと一緒にやっつけよう!」と励ましても
「いやだー」とすでに半泣き。
そして鬼が登場すると児童館は去年と同じ地獄絵図。娘も一目散に逃げていましたが前の年とは少し違いました。半泣きになりながらも恐怖に耐えて立ち止まり、必死な顔で(ずいぶん遠くから)持っていたボールを鬼に向かって投げていました。鬼が自分の方に向かってくるとまた一目散に逃げていましたが、怖がりながらもボールを投げる姿に成長を感じました。
節分で感じる娘の成長
4歳の冬は幼稚園に入ったので児童館のイベントには行けなくなり、成長を見られずに残念に思っていましたが、ある日幼稚園の連絡帳に先生からのコメントが。
「先日の豆まきでは、お面も豆入れも投げ捨てて必死に逃げ回っていましたが、楽しそうな表情も見られましたよ」
直接は見られなかったですが、その光景が目に浮かぶようでした。娘にもどうだったか聞いてみると
「〇〇〇ちゃんがね、鬼さんから隠してくれたよ!」と楽しそうに話していました。相変わらず逃げてはいるみたいだけど、お友だちに守ってもらって楽しい経験になったようです。
コロナ禍でイベントが減っている分、家では節分を大事にしています。
絶叫しながら逃げ回っていた娘を懐かしく思い出しながら、今年はどんな成長が見られるのか、楽しみな一日です。
(ファンファン福岡公式ライター/なかむらまる)