鬼嫁とは、旦那にキツ~くあたる嫁のこと。自他ともに認める鬼嫁な私ですが、実は何年か前までは、ぐうたら旦那にモノ申せない気弱な嫁でした。そんな私に旦那が放ったひどい一撃とは? 私が鬼嫁となった原因のストーリー、その全貌をお伝えしたいと思います。
TVや携帯でなく息子を見て!
私は旦那と2人の息子と暮らすフツーの主婦です。でもちょっとフツーでないことが1つ… 実は息子たちは軽度の発達障害児。無論、子育ては苦労の連続です。息子たちの障害がわかった時、あまりの衝撃にしばしボーゼンとした私。でも我に返った後、がむしゃらに関連本を読み、専門家や福祉施設と繋がって、息子たちをどのように育てたらよいかを模索しました。
さて、その間旦那は何をしていたのでしょう? 自宅にいる時の彼の定位置はソファ。そこから一歩も動かずTVと携帯と昼寝のエンドレス状態。靴下を脱いだらその辺にポイッ、食事後はそのまますぐにゴロン。当時、専業主婦であることに負い目を感じていた私は、イラッとしながらも靴下も食器も黙って片付けていました。
そんな気弱な私ですが、息子たちの成長や課題を旦那に伝えることだけは欠かしませんでした。しかし彼の休日は全く変化なし… 気弱な妻であった私はそれを見逃してきました。でも「もしかして障害児という現実を、彼は見て見ぬふりをしてやりすごそうとしているのではないか?」心の片隅にそんな疑念が浮かんでいました。
鬼嫁化の発端! 旦那が私に放ったひどい一撃とは?
息子たちに無関心な旦那に業を煮やした私は、彼に一冊の資料を渡しました。それは私が受けた、障害児の子育て講座で配布された冊子でした。とても薄いのですが、大切なエッセンスがギュッと詰まった冊子です。
「この資料を読んでほしい」そうお願いした私。旦那はその冊子を手に取り、ペラペラとめくりながら軽く眺めました。そして
「オレ、こんなの見なくてもわかってるから」とその冊子をポイッと投げ捨てたのです!
その時、私の中でプツンと何かが弾けました。それは疑念が確信に変わった瞬間。
「息子たちとまともに会話もしないのに?」
「どんなに息子たちが騒いでも、1ミリも携帯から目を離さないのに?」
「一体あなたは息子たちの何を理解しているというの!?」という思いが一気に心の中に噴き出しました。
内心は嵐が吹き荒れていましたが、表面上穏やかに私は
「わかった」と引き下がりました。旦那は「上手く切り抜けたぞ」といわんばかりのホッとした表情。ここから私は鬼嫁に変貌を遂げたのです。
夫婦の関係が逆転したその後とは?
それからというもの、私の容赦ないゲキが旦那に向かって飛ぶようになりました。私の心の叫びをぶつけてもケンカになるだけ。そう思った私は、旦那が逃げられないように具体的に、そして的確にやるべきことをピンポイントでぶつけます。
「障害児の育て方わかってるんでしょ? 子どもと関わるべきって知ってるよね?」という圧をかけつつ… (怖)
イメージでいうと、鬼ヶ島の鬼というより能の般若面の鬼女。バックには赤い火というより青い炎を背負ってます。息子たちは苦笑いして
「お母さん厳しいよね」と言いつつも、無関心だった父が自分たちに関わってくれることが嬉しいようです。
近頃は私がイライラし始めると、旦那の頭の中で鬼嫁警報が鳴るらしく、自分からやってくれることもあります。私から見たらまだまだ全然なんですけどね… わが家は本日も元気に鬼嫁警報発令中です!
(ファンファン福岡公式ライター/日野原花)