猫も杓子もねこだのみ~きょうはスーパー猫の日~「サ日記」

 相変わらずの飼い猫、サニです。

 きょうは2022年2月22日、「ニャーオニャンニャンニャンニャンニャン」で「2=ニャン」が6つ並ぶ、スーパー猫の日だそうだ。ハレー彗星が最接近する的な21世紀最大の猫祭りらしい。

 今のうちで飼われて8年ほど。ずっとひとりっ猫(こ)で来たおれだが、去年の11月末にチョビがやって来た。そろそろ3か月、チョビはおれのマネばかりする。「パソコンに毛が入り込んで壊れるから乗るのはやめろ」と飼い主から口を酸っぱくして言われるが、今やこの通り、ダブルで毛をなすりつけておる。

 こんなおれたちだが、猫好きの飼い主は「きょうは猫の日だからにゃ」と言って、朝からちゅ~るをおれにもチョビにもくれたぞ。まあ、「一日一ちゅ~る」らしいから、きょうはもうもらえんのだが。

 テレビ番組も猫だらけだ。中でもBSテレ東は午後から猫一色。

 NHK-BSも負けちゃおらん。再放送が多いのが気になるとこだが。

 まちのお店も猫を最大限使って商売に余念がない。

カルディでは何年か前から「ネコの日バッグ」を売り出してきた。

 これは相当前(たしか1月だったような)の写真だが、もう売り切れておる。どこまで人気なんじゃ。

 チョビは知らんが、おれは流行に左右されない孤高の猫。「猫ブーム」とやらに惑わされることなく、静かに生きていく。

 健康にだけは気をつけんといかん。おおかたの猫は腎臓から身体を悪くするそうだから、飼い主も気をつかって、えさを選んでくれている。チョビはまだ子どもだからそんなに気にしなくていいはずだが、おれのえさを横取りに来るから自然に同じものを食べることになる。

 猫の日も近づいたある日、新顔の黒猫がうちの庭にやって来た。こいつも「地域猫」のしるしである「さくら耳」だが、常連の子ども二匹を連れて来る黒い母猫とは逆の右耳が桜の形にカットされている。けっこう筋骨隆々としたたくましい身体つきで色つやもよろしい。もしかしたら、飼い猫なのかも。

 にしても、おれの天敵である地域最大猫の「クマ」も含め、黒猫だけでに5匹もうちに来ることになる。おちおち昼寝もしとられんぞ。

 そんなことを言いつつ、平気でグウグウ眠れるのが図太いおれの長所だ。かかりつけのお医者さんから、「ふてぶてしさのカタマリ」とまで言われたこともあるし。

 その点、チョビは野良で生まれたせいか人間にはまだ警戒心を隠さない。いつまで逃げる体勢でいるから疲れるはずだが。

 とはいえ、さすがに最近は少しは慣れてきて、「猫ブラシ」で撫でてもらうことの気持ち良さにも目覚めつつある。

 ほんとうは猫嫌いのおれだが、こいつがあんまり慕ってくるので、たまには毛づくろいをしてやったりもする。

 それがいつの間にか、取っ組み合いになるのが不思議だ。

 おれはもう若くないので、静かに暮らしていきたいんだが。

 孫のようなチョビの相手は疲れるが、クマと大喧嘩するよりはマシだ。きょうの猫の日をじっくりと満喫して過ごすぞ。

 猫を飼っている読者のみなさんも愛猫を大切にニャ。

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

福岡市南区在住。サバトラ柄。熟年オス猫。雑種だが、アメショーの血が入っていると思っている。
ふてぶてしさが身上の甘え上手。
推定5歳か6歳の頃、今の飼い主宅に上がり込み飼い猫に。それ以前は不明だが、数百メートル離れた公園にいたとの不確かな情報。おととしの暮れ、孫娘のようなキジ白猫チョビが弟子入り。
世の中の動きに敏感なものの、とくに行動はしない。

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