嫌味ばかりの義母の前で、いつでもニコニコしている良い嫁はもう終了! 負けるもんかと戦った結果、義家族の誰よりも義母と仲良くなることができました。そんな私と義母の2年間の戦いのお話です。
“嫌な姑”だった義母
結婚前の挨拶の時から、ちょっと怖い感じの人という雰囲気だった義母。しかし、私にだけ嫌な態度をとってくるというタイプの人ではなく、誰に対してもトゲのある言い方と態度だったので、そういう人なんだなぁと思っていました。
遊びに行かない限り会うことはないのであまり気にしていませんでしたが、年を追うごとにその嫌な感じは増していきました。義父は義母に言いがかりを付けられていつも喧嘩をしていると嘆き、私達が様子を見に行けば手土産に文句を言う、ご近所さんの悪口や店員さんの悪口を言い続けるなどやりたい放題でした。
嫌だなとは思っていましたが、笑顔でスルーする良い嫁を演じていました。
実家の大掃除
結婚して2年ほど経った頃、私の実家が家を売って小さなマンションに住みかえることになり大掃除に参加しました。若い頃の写真や友人とのプリクラなどを見ていると、懐かしいという気持ちになると同時に、良い嫁を演じている自分に急に嫌気がさしてきました。
若いころは曲がったことが嫌いで、先輩に対しても間違っていることは臆さず言う強い気持ちを持っていました。そんな気持ちを思い出すと同時に、ヘラヘラと義母に良い顔をしている自分に苛立ってきたのです。
良い嫁終了のお知らせ
結婚してから初めて、夫に義母の態度が嫌であることを話しました。すると夫は、今まで良い嫁をしてくれていたことに感謝してくれ
「嫌なら無理に行かなくてもいいし良い嫁でいなくて良い」と言ってくれました。そしてこの日から、私と義母の約2年間に及ぶ戦いが始まったのです。
電話がかかってくると、最初は話を聞きますが
「知らない人の話でも、悪口を聞いていると不愉快なので、お電話切らせてもらいますね」といって切り続けました。
遊びに行く時は、義父には数千円の手土産を渡し、義母には
「私が選ぶお土産はいつもお義母さんの機嫌を悪くしてしまうので、何が良いか教えてください」と義母が前に食べていた150円くらいのヨーグルトを1つ渡していました。
嫌味には嫌味で返す、悪口が始まったら無視するなど良い嫁を終了した私は、心がグッと軽くなりました。義母は当初、私のあまりの変貌ぶりに怒涛の悪口と嫌味を投げつけてきましたが
「え~ お義母さんの方が感じ悪いじゃないですか~?」とちょっとイジリながら返して、失礼ですが… ちょっと楽しむようにしていました。
そんな状態が1年以上続くと、義母の嫌味や悪口の頻度が少なくなってきたのです。嫌味が出ることもありますが、
「こーゆーのがダメっていいたいんでしょ? ったく…」と改めようとしてくれているようなのです。
これはチャンスと思い、
「私も、お義母さんに失礼な言い方とかしてしまってごめんなさい。お義母さんとは仲良くしたかったけど、いつも嫌な言い方をしてきて困ってたんです。最近のお義母さんは優しくなってくれたので好きですよ」と気持ちを伝えました。
「本当、失礼な嫁だよ。まったく…」と不愛想に言っていましたが、今では義家族内で誰よりも義母と仲良しです。
病院にも付き添い、2人でズバズバ言いたいことを話す、友人同士のような気楽なランチをすることも度々あります。今では傍から見ると私が失礼な物言いをする嫁のような感じですが、これが私と義母のベストな関係です。
(ファンファン福岡公式ライター/塚原 朋子)