福岡の書店員さん、君の推薦する本が読みたい【第42回福岡キミスイ本】

 福岡の書店員さんに福岡ゆかりの本を紹介してもらうファンファン福岡の「福岡キミスイ本」シリーズ。42回目は「MUJIキャナルシティ博多内MUJI BOOKS」(福岡市博多区)の長野直子さん、稲葉麻祐子さんを訪ねました。あわせて、この時期に読みたい話題の7冊を紹介します。

目次

「小さな総合書店」を福岡市に立ち上げた店主の奮闘記

「ローカルブックストアである 福岡 ブックスキューブリック」 大井実著

約3万冊の書籍を取りそろえた「MUJIキャナルシティ博多内MUJI BOOKS」。スタッフの長野直子さん(左)と稲葉麻祐子さんを訪ねました

こんにちは! 「MUJIキャナルシティ博多内MUJI BOOKS」に来ました。店内は落ち着いた雰囲気です。

 当店は2015年3月MUJIキャナルシティ博多店リニューアルオープンに合わせてMUJI BOOKS1号店として始まりました。現在全国で無印良品の店内に57店舗を展開し、長く読み継がれてきた書籍をあつめて「ずっといい言葉」とともに「本のある暮らし」を提案しています。例えば、ほうろう商品の横にその関連本を置くなど、本が店内の商品をつなぐ接着材のような役割もしています。本をPOPのような存在としても楽しむことができます。

「ローカルブックストアである福岡ブックスキューブリック」 大井実著

今回、お二人が紹介してくれるのはどんな本ですか。

 「ブックスキューブリック」を開店した大井実さんの著書「ローカルブックストアである 福岡 ブックスキューブリック」(2017年1月晶文社発行、1760円、税込み)です。2001年、けやき通り(福岡市中央区)に同店をオープンした大井さんの体験談が細かく記され、大井さんの活動や思いを知ることができます。大井さんは、2016年に始まったブックイベントの先駆け「ブックオカ」の主催者としても有名です。

「ローカルブックストアである 福岡 ブックスキューブリック」の一節を紹介したコーナーがありました

どんな点に引かれましたか。

 「小さな総合書店」という考え方や取り扱う本などがMUJI BOOKSの考える「本のある暮らし」と近く、共感できる部分がたくさんありました。ブックスキューブリック・けやき通り店や箱崎店に立ち寄らせてもらうと決まって「ここで本を買いたい!」という気持ちになりますね。

「人と物」をコンセプトにした文庫本。小津安二郎らの文筆家が取り上げられています

―中でも印象に残った箇所は。

 「本を読まなくても生きていけるが、私自身は本を読んできたことで、確実に人生が楽しくなったという実感は得られている。読書の効用として最も重要だと思えるのは、読書は考える習慣だということだ」と書かれたページが特に心に響きました。

出版レーベル「BON BOOK」を展開。オーダーすれば誰でも“本のようなノート”を作ることができます

日常が少し楽しくなるような本と出会いたいものです。

 ブックスキューブリックはイベントも多く開催されていて「出会いの場」のイメージがあります。MUJI BOOKSも、お客さまが「本を買いにくる」のではなく「本と出会う」感覚で過ごしてもらいたいと思っていますので、どこか似ていると感じます。行き詰まっている人や何かを始めたい人たちの背中をそっと押してあげられるような選書を心掛けていきたいです。

ありがとうございました! 本との出会いに期待が膨らみます。続いて話題の7冊を紹介します。

「おしゃべりな部屋」【中央公論新社】

川村元気、近藤麻理恵著/1,760円(税込み)

提供:中央公論新社

 片づけコンサルタントのミコのもとには、さまざまな依頼人がやってきます。ミコの手助けで自分自身と向き合った依頼人たちは…? 近藤麻理恵が片づけてきた1,000以上の部屋にまつわる実話をもとに、川村元気が紡ぐ温かで少し不思議な7つの物語。大桃洋祐によるカラーイラスト40点以上収載。

「コスメの王様」【小学館】

高殿円著/1,760円(税込み)

提供:小学館

 120年前の話。化粧は、玄人さんだけがするものでした。しかも、顔を白塗りにするのです。その白粉には鉛が入っていて、人体に有毒でした。それを無害なモノに変えようと立ち上がった男がいたのです。本作は、高殿円さんが実在の人物をモデルに、国産コスメティックの夜明けを描いた傑作小説です。手にとってみては?

「中国茶で、おとな時間」【光文社】

伊藤悠美子著/2,970円(税込み)

提供:光文社

 一杯のお茶から人生が始まる―甘み、渋み、うまみなど5つの感覚がすべて含まれているお茶は人生そのもの。コロナ禍における今の時代に合った、体に優しく、何煎も飲める上質な中国茶を紹介。ジャズ・トランペット奏者の日野皓正氏によるコラムも収録。正統派で新しい選び方・飲み方・楽しみ方が詰まった一冊です。

「『お金持ち』が知っているいつも片づく部屋づくり」【青春出版社】

広沢かつみ著/1,540円(税込み)

提供:青春出版社

 「整理収納アドバイザー」として、2,000軒以上の片づけに関わってきて気づいたこと。それは、お金持ちの部屋には共通点がある、ということでした。”お金持ちの部屋の特徴”からみた部屋とお金の深い関係。じつはマネできるヒントがいっぱいなお金持ちの家の整理・収納術。さらにお金持ちマインドも身につくので、知らないうちにお金がたまりやすくなるという、うれしいおまけ付きの一冊です。

「マンガ・クイズつき『桃太郎電鉄』で学ぶ47都道府県地理・歴史攻略」【学研】

学研プラス編/1,650円(税込み)

提供:学研

 大人気ゲーム「桃太郎電鉄~昭和 平成 令和も定番!~」のエンタメ学習本! ゲームに登場する339の物件駅の特色をオールカラーで紹介。都道府県の地理・歴史、気候、名産、スポーツなどのトピックスを楽しく学べる1冊。描きおろしマンガ・クイズつき。各都道府県にゆかりのある人物などをまとめた歴史人物事典も収録。

「ドライブインまほろば」【双葉社】

遠田潤子著/825円(税込み)

提供:双葉社

 幼い娘を亡くした女、義父をあやめた少年、親に捨てられた男。過去に傷を負った3人に“奇跡”は訪れるのか…。「生きる意味」を問い、過酷な人生に光を灯す感動長編、待望の文庫化!

「タネとヒト」【農文協】

西川芳昭編著/1,980円(税込み)

提供:農文協

 “農家VS企業”という単純な図式を超えた、種子をめぐる複雑な現実に光をあて、日本だけでなくアジアの小農・家族農を対象に農家の生き方や言葉にならない感覚を重視し、生物文化多様性の視点からタネとヒトとの持続的な関係を提言。経済的、政治的な視点で語られがちな種子論議に一石を投じます。

 いかがでしたか。新緑の季節に読みたい本を見つけてみては。次回もお楽しみに。

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