定期預金は気軽に始められるため、お子様のためにコツコツされている方も多いのではないでしょうか。定期預金は安全性が高い一方で金利が低く、思うように利息がもらえないのが現状です。
そこで、教育費を工面するなら定期預金に加えて変動型の金融商品へ少しでも投資してみるのも良いかもしれません。今回は、ファイナンシャルプランナーの川畑が定期預金の特徴や教育費を貯めるポイントを解説します。
定期預金のメリット・デメリットとは? 安全性は高いが低金利が続く
まず、定期預金の特徴を紹介します。
メリット:安全性が高く、解約手続きも楽
定期預金の一番のメリットは、リスクが低いことでしょう。株式のように価格が変動してしまう心配はありません。満期まで預けておけば、原則その利息とともに元のお金を受け取ることができます。
また、定期預金はお金の無駄遣いを防ぐことにもつながりますよね。まとまった金額を定期預金として置いておくことで、必要なお金まで使ってしまったという事態を回避することができます。
そして、解約の手続きが簡単であることもメリットです。解約すればすぐに使えるお金として手元に戻るので、急な出費のためにどうしても定期預金をストップしたいというときでも安心です。
ただし、解約時期によっては当初よりも低い中途解約利率が適用される場合もあるので、注意が必要です。満期を迎える前に中途解約すると、中途解約利率が適用されるので注意が必要です。中途解約利率は定期預金を始める際の利率よりも低くなるため、定期預金を始める前に期間についてはよく検討されることをおすすめします。
デメリット:金利が低く、インフレ対応が難しい
まず、超低金利なのでもらえる利息は少ないのが現状です。おまけに、利息には20.315%の税金がかかるため、手元にはわずかな金額しか残りません。
(※国税庁 利息を受け取ったとき(利子所得)|参照元:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2015/taxanswer/shotoku/1310.htm)
次に、超低金利の影響でインフレ対応が難しいこともデメリットです。
物価が上昇すれば相対的にお金の価値は低くなります。利息もほとんどつかない状況なので、定期預金だけではインフレに対応することが難しいでしょう。
定期預金をするなら金融機関選びをしっかりしよう
これから定期預金をするという方は、色々な金融機関の金利を確認することをオススメします。たとえば1年の定期預金を300万円する場合、2022年4月現在では次のような金利になっています。
・三菱UFJ銀行 0.002%
(※三菱UFJ銀行 円預金金利|参照元:https://www.bk.mufg.jp/ippan/kinri/yen_yokin.html)
・オリックス銀行 0.17%
(※オリックス銀行 金利一覧|参照元:https://www.orixbank.co.jp/personal/interest/)
・新生銀行 0.010%
(※新生銀行 パワーダイレクト円定期預金|参照元:https://www.shinseibank.com/retail/yen/yen_teiki.html)
どこで定期預金をするにせよ低金利なのは同じですが、それでも金融機関によって差があります。少しでも金利が高い方がお得なので、金融機関の使い勝手もみながら検討されると良いでしょう。
余裕資金があれば他の商品での運用も検討してみよう!
もし資金に余裕があれば、定期預金に回している一部だけでも投資信託などで運用してみてはいかがでしょうか。
積み立て投資を利用すれば、投資初心者でも比較的簡単に始められます。これは、自分が決めた金額分を、自分が決めた日に毎月購入するというシステムです。
投資というと売買のタイミングが難しいイメージですが、積み立て投資はこうした不安を解消してくれるのに一役買います。具体的には、購入金額を一定にすることで価格が高いときは少しだけ買い、価格が低いときは多く買うということになります。
こうすることで買い付けの単価が平準化され、高いときにいっぱい買ってしまったという事態を回避できるのです。
教育資金として定期預金はアリ! 余裕があれば他の商品も確認を
低金利で利息があまりもらえないことや、インフレへの対応が難しいのは定期預金のデメリットとご紹介しました。
しかし、いざというときにもすぐ使えるのは、教育資金として助かる部分でもありますよね。たとえばこれが投資信託だと、解約してもお金が入ってくるのは数日後です。
ただ教育費を蓄えるだけでなく増やすことにもフォーカスしたい場合は、定期預金以外の金融商品も検討することをおすすめします。
ご自身の経験や知識に照らし合わせ、リスクが許容できる範囲で少しずつ始めてみることがポイントです。
(ファンファン福岡公式ライター/川畑彩花)