犬の管理栄養士・村田幸音です。自分で食事を選べない犬たちが健康で元気に暮らしてゆけるように、犬ごはんのアドバイスや飼い主さんのつくれる簡単なレシピをご紹介しています。
日本人の国民食とも呼ばれるカレー。みんな大好きなメニューですよね。飼い主さんの献立が「今夜はカレー」という日、愛犬も一緒にお揃いのメニューを用意してあげてみてはいかがでしょう。今回は、犬も食べられるワンワン・カレーをご紹介します。
家族みんなで今夜はカレー!「ワンワン・カレー」の作り方
「犬にカレーなんて食べさせていいの?!」とビックリする声が聞こえてきそうですね。本来カレーは、香辛料がたっぷり入ったルーや犬のNG食材である玉ねぎが使われているため、犬が食べてはいけないメニューです。
今回、ご紹介するレシピは犬に安全な具材だけを使ったカレー風煮込み。雰囲気だけでもカレー気分を出して、同じ献立を食べる楽しみを味わいましょう。
材料
・じゃがいも…… 1/6個
・にんじん……1cm程度の輪切り1/2個
・プチトマト……1個
・豚ヒレ肉……50g
・ウコン……少々(耳かき1/3程度)
・白米 ……15g
・パセリ……少量(飾り用)
作り方
(1)じゃがいもとにんじんは、小さめの食べやすい大きさにカットします
(2)豚ヒレ肉は、やや大きめサイズにカットしてもOKです
(3)カットした野菜と肉を鍋に入れ、ひたひたの水で具材に火が通るまで煮込みます
(4)ウコンとみじん切りにしたプチトマトを入れて、さらにひと煮立ちさせます
(5)ごはんとカレーを盛り付け、みじん切りにしたパセリを散らせば出来上がりです
WANポイントアドバイス
・具材は自由です。ご家庭のレシピに合わせて調節してOK!
・人間用のカレーには玉ねぎを使う家庭がほとんどだと思いますが、犬にとって玉ねぎは危険な食材です。くれぐれも犬のカレーには入れないように注意してください。
・すりおろしたリンゴを加えるのもオススメです。
・食べる前に、ごはんとカレーを混ぜてあげると食べやすくなります。
アツアツはNG! 犬に与える食事の温度
実は、犬は猫舌なのでアツアツのものは食べられません。では、どのくらいがよいかというと、35〜37℃前後、指先で触ってみてほんのり温かいと感じる人肌程度の温度です。
気をつけてほしいのは、食材の芯までしっかり冷ましてあげるということ。たとえば、今回のカレーの場合、野菜や豚肉の表面が冷めていても噛んだら中はまだ熱いという場合があります。
基本的に犬は食材を噛まずに丸呑みするため、熱すぎると飲み込んだ時に消化器官を火傷してしまう可能性があるので気をつけましょう。
温かいごはんは香りが立つため食欲をそそります。例えば、ドッグフードでもお肉で出汁をとった温かいスープをかけてあげると、食が細くなっている犬が喜んで食べてくれることも。犬のごはんを用意する時は、温度も意識してあげるとよいでしょう。
犬とウコン
今回のレシピに使ったウコンは、犬用の漢方やサプリに使われたり、ドッグフードの原材料に入っていることもある食材です。抗炎症作用や抗酸化作用の他、痛みを和らげたり、肝臓機能を強化する効果が期待できると言われています。
とはいえ、ウコンが犬の身体によいからといって大量に与えてはいけません。犬の体重1kgあたり30mgまでが適正量と言われています。過剰摂取に気をつけて与えるようにしましょう。
今夜は一緒にカレーライス
ハードルが高く感じる犬の手作りごはんですが、今回のように飼い主の献立から食材を取り分けて作ってあげる方法は、とても手軽でオススメです。ぜひ、挑戦してみてくださいね!
※犬によっては、特定の食材が合わないこともあります。はじめて与える食材は、ごく少量ずつ様子をみてあげるようにしましょう。
(ファンファン福岡公式ライター/村田幸音)