福岡の書店員さんに福岡ゆかりの本を紹介してもらうファンファン福岡の「福岡キミスイ本」シリーズ。25回目は、福岡空港(福岡市博多区)内「TSUTAYA BOOK STORE 福岡空港」の店長・藤生昌大さんを訪ねました。9月にリニューアルオープンした同店。今回はどんな本を紹介してもらえるのでしょうか。その他、この時期に読みたい9冊も紹介します!
哲学書? サブカル? リリー・フランキーとみうらじゅんの対談
「どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか」 リリー・フランキー、みうらじゅん
―9月に移転リニューアルしたばかりの同店。奥にはラウンジスペースもあります。空港という場所柄、ビジネスマンも多そうですね。 そうですね、まだ国際線が100%機能していないので、トランジットなどで利用する人は少ないのですが、フライト前に立ち寄られるビジネスマンは多いです。「TSUTAYAにラウンジがあったんですね」と、店舗へ入って初めて気付くお客さんも。60席あるラウンジは、30分550円(税込み)で利用できて、スナックやコーヒーなどドリンクが飲み放題です。 ―落ち着いた空間で仕事もはかどりそうです! 早速ですが、今回はどんな本ですか? 発売が2011年1月なので、結構昔の本なのですが、リリー・フランキーさんとみうらじゅんさん2人の対談形式の本「どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか」(扶桑社、1,320円+税)です。
―リリー・フランキーさんが福岡県出身ですね。読み込まれたあとが感じられますが、藤生さんの私物ですか? はい! タイトルにひかれて手に取ったのですが、2人の人生観というか哲学みたいなものが分かりやすく書かれていて、「なるほど」と思うことが多く、自分の生き方も変わった気がしています。自分のバイブルです。 ―生き方に影響を与える本って、すてきですね。お気に入りの箇所などはありますか? 「羞恥心と自尊心とは?」という項目で、リリー・フランキーさんが「よく日本人は自尊心が低過ぎると言われるが、そうではなく、本当に低いのは美意識」と言っているんです。それがなんだかすごく心にすっと入ってきて、ずっと覚えているので、気に入っています。
―この本は、ジャンルは何に分類されるのでしょうか。 これがなかなか難しいのですが(笑)、書店によっては哲学書コーナーに置いてあるところもあり、サブカルのコーナーに置いてあるところもあります。心理学書の棚で見たこともあります。探す際は書店員に聞いてみてください! ―藤生さんは普段から哲学書などを読まれるのですか? いえいえ! 普段は小説が多いですね。短編集なんかだとすき間の時間で読み切れるので、いつもかばんにしのばせています。TSUTAYA BOOK STORE 福岡空港店でも、フライトの時間ですっきり読めるように短編やエッセーを多く取り扱っていて、店頭に並べながら自分もつい手に取ってしまいます。
―空港店では又吉直樹さんの小説が限定販売されているとか。 「Perch(パーチ)」(税込み1,000円)ですね! 空港という場所のために書き下ろされた又吉さんの作品で、当初は3月29日にオープンした「羽田空港 蔦谷書店」で販売予定だったのですが、新型コロナウイルスの影響で、まだ書店自体が休業中で…。現在は「羽田空港 蔦谷書店」のネットショップ以外、実店舗で購入できるのはこの書店だけということもあって、老若男女問わず購入いただいてます。内容は同じですが、表紙のカラーが全5種類あって、しおりもついているので、又吉さんのファンの方などは数種類購入される人もいますよ。お土産にもおすすめです。 ―福岡だけで購入できるというのは貴重ですね! ありがとうございました。 続いて、この時期におすすめの9冊を紹介します!
「なぜネギ1本が1万円で売れるのか?」【講談社】
清水寅/著 定価:968円
失敗に次ぐ失敗、それでも「僕たち」は、ネギ界のダイソンを目指す! ミシュラン星付きのシェフは唸(うな)り、スーパーのバイヤーたちは喜び、大手種苗会社の営業担当者は膝を打つ。ブランド創り、マーケティング、働き方…、常に革新を求める彼のネギには、ビジネスの全てが詰まっています。風雲児による、面白過ぎる経営論。
「会社を離れても仕事が途切れない7つのツボ」【青春出版社】
伊藤賀一/著 定価:935円
特別なスキルや人脈、資金がなくても仕事が途切れないコツがあります! 本書は、18年間「完全フリーランス」として活動している著者が、どんな状況でも絶えず仕事を依頼されるための習慣や行動法則を紹介した一冊。コロナ禍で働き方が多様化している時代でたくましく生きるためのサバイバル術は、全ビジネスマン必読です。
「たちどまって考える」【中央公論新社】
ヤマザキマリ/著 定価:924円
パンデミックを前にあらゆるものが停滞し、動きを止めた世界。この先世界は、日本はどう変わるのでしょう? 黒死病からルネサンスが開花したように、また新しい何かが生まれるのでしょうか? 混とんとする毎日のなか、力強く生きていくために必要なものとは? 自分の頭で考え、自分の足でボーダーを超えて。さあ、あなただけの人生を進みましょう!
「犬がいた季節」【双葉社】
伊吹有喜/著 定価:1,760円
ある進学高に迷い込んだ1匹の白い子犬・コーシローが、12年間見守り続けてきた生徒たちの恋、友情、旅立ち。あの頃の小さな「決意」が、今の自分の背中を押してくれます。子どもでも大人でもない、全ての「18歳」に贈る物語。著者の母校と実在した犬をモデルに、昭和から令和へと続く青春のきらめきを描いた傑作。
「アンと愛情」【光文社】
坂木司/著 定価:1,870円
累計80万部超「和菓子のアン」シリーズ待望の第3弾! デパ地下の和菓子屋さんで働き始めてもう2年、梅本杏子(通称アンちゃん)は、まもなく成人式を迎えます。持ち込まれる相談事は、いつも以上に難易度が高く、気が焦るばかり…。甘いお菓子の力を借りて謎と未来に立ち向かう、優しく爽やかな青春ミステリーの最新刊。
「人生を変える『ドラえもん』セレクション おとなになるのび太たちへ」【小学館】
藤子・F・不二雄/まんが、猪子寿之/選 ほか 定価:1,540円
eスポーツ選手・梅原大吾、声優・梶裕貴、俳優・菅田将暉、小説家・辻村深月など、憧れの職業に就いた10人の大人が、これから大人になる子どもたち=「のび太たち」のために、ぜひ読んでほしい1話を「ドラえもん」の中から選び、メッセージとともに届けます。自分はどう生きたいのかの道標となる1冊です。
「武漢封城日記」【潮出版社】
郭晶/著、稲畑耕一郎/訳 定価:1,760円
2020年1月23日、1,100万の大都市が突如封鎖されました。怖いほどの静寂に包まれた中国・武漢の街。猛威を振るう新型コロナウイルスへの恐怖と不安の中、耐え忍んで暮らす市民。彼らは何を思い、何を願うのでしょうか。武漢在住の29歳女性が克明につづったコロナ禍における封鎖都市の〈真実〉の記録。
「1分おしり筋を伸ばすだけで劇的ペタ腹!」【学研プラス】
Naoko/著 定価:1,320円
テレビや女性メディアでも話題! 3児の母である著者も14kgやせた「おしり筋伸ばし」。気持ちよく伸ばすだけで、「ゆがみを整える整体効果」、「筋肉を刺激する筋トレ効果」、「関節をゆるめるストレッチ効果」3つの効果が得られるエクササイズです。気になるおなかや脚が、みるみるきれいに痩せるという最強メソッドです。
「小麦・いも・豆のおやつ」【農文協】
日本調理科学会/企画・編集 定価:3,080円
昭和30~40年ごろ、家庭で手作りされていた懐かしいおやつが詳細なレシピ付きで大集合。もちもち、ふんわり、こんがり。小麦やソバ、トウモロコシなどの粉で作るまんじゅうやだんごは、日々の間食から祭りや行事のごちそうまでさまざま。イモや豆、季節の果物や木の実を使った素朴な手作りおやつも。
いかがでしたか? 秋の夜長、おうち時間は読書をしませんか。次回もお楽しみに!