パートママの失言 何気ない一言で正社員ママとパートママにできた溝

 働くママの“時間が無い”問題。仕事、家事、育児と常に時間との勝負ですよね。私の体験談、正社員フルタイムママに、パートママが発した失言によって関係がギクシャクしてしまった話を聞いてください。

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昼休憩の出来事

写真AC

 メーカーで正社員として働く私。服装や髪色は自由で、昼休憩では職種関係なく同年代のママ10人程で仲良く昼食をとっていました。ある日…

 いつもは弁当の正社員ママ(Aさん) が、珍しくコンビニおにぎりを食べています。
 「弁当じゃないんだ」と話しかけたのは、パートママ(Bさん)。Bさんは20代半ばで金色に近い髪色の女性。子どもが1人いて、誰にでも隔てなく話すのですが、少々距離感が近い印象です。

 「ちょっとね」と正社員ママAさんは、急いで食べ進めます。Aさんは、3人の子どもがいる30代前半の女性。一見ギャルのようですが、営業実績も良く、同僚や上司からの信頼もあり会社になくてはならない存在です。

 パートママBさんは
 「急ぐと食べた気しないから、ゆっくり食べた方がいいよ」とさらに声をかけます。
 「私もゆっくり食べたいけど、時間が無くて」Aさんは笑いながら答えます。

急いでいる理由は?

 Bさんは、トラブル処理が残っている事、子どもの定期健診で早退する事を言って、残りのおにぎりをお茶で流し込みました。私が、引き継ぐことがないか聞こうとしたところ…

 「あーわかる。うちも同じー! 自分の自由な時間が無くてストレス溜まる! 専業主婦になりたいけど子どもにお金かけたいから、時間がとれる範囲でパートしてるの! 子どもとの時間を削って働く正社員ママさんはすごいよ、偉い!」と、のんびり優雅に食事をしながら、上から目線ともとれる言い方でBさんが発言したのです。その瞬間、Aさんの顔が引きつるのが分かりました。

 働く理由は人それぞれ。そんなことお構いなしの発言に、その場にいた全員の顔から血の気が引くのがわかりました。Aさんは
 「時間無いよね。私も融通が利くパートだったらって思う。子ども3人だから、私はBさん以上に時間が無くてね。手の込んだ料理をする時間は欲しいけど、“自分の”時間が欲しいなんて思った事無かった! まだ時間に余裕あるんだ、いいな」と、他のパートがいる手前、言葉を選びながらも笑顔で反撃していました。

 Bさんは、何とも言えない顔をしながら
 「パートでも時間が…」と言いかけましたが、正社員の就労時間に対し、平日週3日4時間勤務では比較にならないと気付いたのか黙り込みます。あっという間に昼食を終えたAさんは
 「それじゃお先に!」と笑顔で去っていきました。

その後変わったこと

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 Aさんは、普段はパート、アルバイト関係なくとても丁寧に接してくれます。でも今回のパートママBさんの失言が原因なのか
 「会社のチームは、仲良くなりすぎるのも良くない」と言って、お昼のグループに来なくなりました。しばらくすると、他の人も自分のデスクで食事をするように…。

 正社員とパートとの間に、友達のような雰囲気は無くなりましたが、実はこれまで以上に仕事がよく回るようになりました。私は「デスクで1人で食べる昼食も悪くない」と感じています。

 後日談ですが、発端のBさんは、いつの間にか会社に来なくなりました。あの時Aさんが対応していたトラブルは、Bさんへのクレームだったとか。実は特にクレームが多いトラブルメーカーだったそうです。

 私もいつも家事、育児、仕事、そして自分の時間をどこかで取れないか… 手帳とにらめっこしています。時間は皆平等ですから!

(ファンファン福岡公式ライター / でんでん)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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