クラシックバレエといえば、女の子の習い事の王道ですよね。背筋が伸びて姿勢が良くなるし、美しさを学ぶにももってこい。でも、それだけじゃもったいない!! 今のバレエ界では男性が求められています。一流のバレエダンサーになれるチャンスは今かも!
美しいバレリーナたちは、今も昔も女の子の憧れ
私は、娘がバレエを習っていることもあり、よくバレエの公演に出かけます。美しく舞うバレリーナたちは、全くの初心者の私から見ても魅力的で毎回楽しみにしています。
「あんな舞台でチュチュを着て踊れたら最高だろうなぁ」小学生の娘は、あの舞台に上がることを夢見ています。
各バレエ団には「プリンシパル」という主役を踊ることができる団の顔となるダンサーたちがいます。人気、実力共に持ち合わせた人しかなれない最上位の称号です。妖艶な美しさを持つ人や身体能力が高くアスリートのような人、少女のような可憐さを備えた人など、各団個性豊かな顔ぶれです。
いつも同じ顔ぶれの男性バレエダンサー
ある地方のバレエ団の東京公演に行った時のことです。
「あれ… この男性ダンサー、この間も出演していなかった?」と気付いたのです。娘に聞いてみても
「確かにこの間見た!」とのこと。
そこで、家に帰って公演プログラムを読み返すと、「あれもこの人、これもこの人、え! これも!?」バレエ団の垣根をこえて4人ほどの主役級男性ダンサーが各バレエ団の公演に出演していることを見つけました。脇役のダンサーもいつも同じような顔ぶればかり。不思議に思った私は、バレエ教室の先生に聞いてみることにしました。
華やかな表の世界とは異なるバレリーナの過酷な生活
先生の話によると… 日本国内で女性のバレリーナとして踊ることで生計を立てている人はほんのひと握りです。10人もいないのではないでしょうか。それには、「団に所属する」ということが関係しています。
基本的に公演をするのは、各バレエ団単位です。その中でプリンシパル含めバレリーナは、日々過酷な基礎レッスンや公演に向けての振り付け練習もあり、専属となることがほとんど。そうするとその団の公演にしか出られませんが、毎日公演をすることは体力的にも観客動員的にもできません。
収入源が限られている彼女たちは、一説には、ひと月で数万円しかもらえないことも多いとか。そこで自らレッスンクラスを開設し、生徒に教えることで生活費を得ています。自らのレッスンの合間に生徒を教えるバレリーナたちにとって、レッスン料が高くなってしまうのはしょうがないのかもしれません。
希少価値の高い男性ダンサーは、高収入のチャンスかも?
しかし、男性がものすごく少ないバレエ界では、男性ダンサーはホームのバレエ団というのはありますが、専属にはなりません。専属にしてしまうと各バレエ団、公演が成り立たなくなってしまうのです。そこで、彼らはホームを離れ「客演」として全国のバレエ団から引く手あまたとなり、出演料という形で収入を得ることができるのです。
だから、「あの公演にも出てた。この団の公演にも!」ということが起きるのです。圧倒的に女性がフューチャーされるバレエですが、実は男性の方が稼ぎやすいのが現状です。
さて、私の娘の通うバレエ教室にもやっぱり男の子は一人もいません。この傾向は、今後もしばらくは続くでしょう。競争相手の少ない今のうちに男性バレエダンサーを目指してみるのも、魅了ある一つの選択肢かもしれません。
(ファンファン福岡公式ライター/Hoshi.ma.k.a東京ビッグブッダ)