嫁姑問題はいつの時代も話題になるもの。ですが最近は、義母との関係が良好な人も多いと思います。私は義母ととても仲が良く、相談に乗ってもらったり、嬉しい報告はすぐLINEしたりします。しかし先日「旦那がこの人だったから、義母とここまで仲良くなれたのかも」と思うことがあったので、その体験をご紹介します。
うちはもう終わり… 義母の衝撃的な一言
面倒見のいい義母と、私は仲がよく、2週間に1度は家族そろって義実家に遊びに行きます。
その日は次女を出産し5日後の退院日、里帰りで実家に帰る前に義実家に立ち寄り、一緒にランチをした後解散をする約束でした。
義実家に預けていた長女に会えた私は嬉しくなり、長女も久々にママとのんびり会ってほっとしたのか、ギュッと抱きついて離れません。長女も次女もかわいくて仕方のない私に向かって、義母が衝撃の一言を言いました。
「本当に2人ともかわいいなあ。でも女の子だからいつかうちの子じゃなくなっちゃうんだよね…」私は、どういう意味かよくわからず聞き間違いかと思いましたが、義母は普段と変わらない穏やかな口調で続けます。
「結婚したら名字が変わっちゃうでしょ? 男の子がいないから、うちももう終わっちゃうのね」
“うちの子じゃなくなる”というのは、結婚して苗字が変わる可能性が高いという意味だったのです。
夫婦別姓の友人もいる私からすると少し古い感覚もありますが、親世代からしたら当たり前の感覚だろうとそこは納得しました。
しかし、男の子がいないから“うちは終わり”というのは「次は男の子を産んでね」という遠回しなお願いにしか聞こえず、嫌な気持ちになりました。
旦那は長男で、弟である次男は婿養子になることが決まっていたからです。女の子でもかわいいし、子どもは2人の予定と伝えてあったはず。しかも産後の私にこのお願いは酷ではないではないか?
旦那の一言とは
こればっかりは許せない、と思った私が意見しようと口を開いたその時、私より前に夫が口を開きました。
「そうだね! 3人目の予定はないから、うちも終了だね!」と明るくケタケタ笑って言ったのです。この人空気が読めないにもほどがあるんじゃないかと、びっくりしていると、義母もケタケタ笑っていました。
「そうだね。子どもは2人がいいって言ってたもんね!」
そうです。空気を読めていなかったのは私で、義母はただ事実を言っただけで男の子を産んでほしいというお願いではなかったのです。
すべて分かり合えるわけではない
嫁いで3年が経ち、月に2回は顔を合わせていたので、義母の性格や考え方は分かっているつもりでしたが、まだまだ分からない部分もあることを痛感する出来事でした。
家族になったとはいえ、義母は義母。
実母ほど考え方が分かるわけはないし、私も義母に言われた言葉はどうしても嫌な捉え方をしてしまうのですね。
後日、旦那に
「あのとき間に入ってくれてありがとう」とお礼を言うと、何のことだか分かっていませんでした。
以前も義母に
「離乳食にレトルトを使うなんて!」と言われたとき、
「今と昔じゃちがうんだよ」と旦那がうまく立ち回ってくれたことを思い出し尊敬しました。何てことなく会話に参加しただけだったようですが、旦那がうまく立ち回ってくれる人で本当に良かったです。
嫁姑問題は旦那さんがどれだけ間に入ってくれるかによって変わるのだろうなと思った出来事です。
(ファンファン福岡公式ライター / とまと)