保育園に通う息子は野菜が大嫌い。調理を工夫したり叱ったりしても、食べようとしません。給食も残してばかりいると注意を受け、ほとほと困り果てていたのですが…。息子が食べられない野菜には、ある共通点があることに気づいたのです。
悠長に構えていたら、保育園から注意を受けて焦る!
息子は食べられる野菜が少なく、特に葉物野菜や豆類は頑として口にしませんでした。
私は、
「野菜嫌いな子って多いし、まあ、そのうち食べられるようになるでしょう」と、なるべく気にしないようにしていました。
ところが、1歳半から通うようになった保育園の面談で、給食を残してばかりいることを注意されてしまいました。出されたおかずのなかから野菜だけつまみ出してよけたり、一度口に入れたものを吐き出してしまうというのです。
「ほかの子は、グリーンピースやトウモロコシも残さずに食べています。家庭でも食べられるように指導してください」
困った顔でお願いされ、あわてて家でも食べさせようとあれこれ工夫してみました。細かく刻んだり、じっくり煮こんでやわらかくしたり、味つけを変えてみたり…。
ところが、せっかく手間をかけて調理したのに、息子は一向に食べてくれません。私はイライラしてしまって、叱りつけたり、無理やり口に押しこむようになってしまいました。
「吐いていい?」息子は、おかずを口に含んだまま、目に涙をためてお皿を見つめていました。
「ダメ! ごっくんして!」 強く言ったところ、息子は「ゲエッ」と嘔吐してまったのです。
食べられない理由がわかって、無理強いするのをやめた結果
息子が野菜を食べないのは、ワガママや「好き嫌い」じゃないのかもしれない…。
「ペッ」と吐き捨てるのではなく、喉の奥から込み上げるようにして吐いていたのを目にし、私はようやく気づいたのです。 「野菜嫌い」とはいっても、すべての野菜が食べられないわけではありません。ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎは食べられるし、離乳食時代から「皮を湯剥きして刻んだトマト」は大好物。
一方、絶対に食べないものは、皮つきのトマトのほか、レタスやホウレンソウ、トウモロコシやビーンズなど。豆類のなかでも、なぜか納豆は平気でした。
冷静になって、息子の食べられない野菜を並べてみると、共通点があることがわかったのです。
ひとつは、繊維が多いもの。
もうひとつは、トマトやグリーンピースのように、外側に「うす皮」がついているもの。
果物のなかでも、ミカンだけは食べられなかったのですが、缶詰のミカンは食べていたことにも思いあたりました。
「食べられない野菜があること」以外に支障はないため、病院で検査してもらったわけではないのですが、息子は口腔内の感覚が、少し敏感なのかもしれません。
湯剥きしたトマトや納豆であれば食べられるのは、「うす皮」の感触がないからだったのでしょう。 体が受けつけないのに、食べさせようと無理強いしてしまい、息子には申し訳なく思います。保育園の給食も、事情を話して、食べない分は残させてもらうことにしました。
息子は4歳になりましたが、体格も良く、体調不良で保育園を休むことも、1年に一度あるかどうかというくらい体が丈夫です。 何でも食べられるに越したことはありません。ですが、食べられない野菜が多くても、元気に成長しているので、焦らず見守っていきたいです。
(ファンファン福岡公式ライター/桐谷きこり)