コロナ禍で息子の就活が悲惨なことに! 怒涛の日々そのもの!

 大学4年生の息子。昨年春から就活していましたが、世間はコロナ感染拡大の真っただ中! とにかくとんでもない日々を過ごすことになったのは言うまでもありません。息子の激動&激戦の日々を余すことなくお話したいと思います!

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前年までは完全売り手市場だったのに…

出典:写真AC

 2年前、長女(息子の姉)が同じく大学生で就活した時は、世の中はなんと空前の売り手市場だったのです。
 売り手市場とは、採用したい企業に対して、応募する学生の数が少ないことを指します。なので、一人の学生が何社もの内定をもらうという、学生にとって非常に有利な状況だったのです。

 そのため、内定を辞退する学生が多いことに対し、企業側は採用最終面接で、
「今ここで入社を確定させてくれるなら、内定を差し上げますよ。」と優秀人材獲得のために苦肉の策に出たほどです。  
 
 挙句の果て、内定を断るのに都合が悪いという学生に向けて、「内定辞退セット」が発売され、売り切れ続出したと聞きました。その中身は、封筒、便せんの他に、手紙の書き方、電話の仕方、辞退する際のマナー等の解説書が入っていたそうです。

 長女は、ほどなくして大手金融会社に就職が決まりました。それからたった2年で、コロナで就活事情が大逆転、まさかの暗黒就活の日々が襲ってくるとは、息子も私達家族も、夢にも思っていなかったのです!

何をどうすれば…? 完全手探り状態!

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 息子は地元の公立大学生で、高校時代は陸上競技で全国大会を目指すも出場は叶わず、スポーツ推薦で県外の大学進学を断念、地元の就職に強い公立大学経済学部へ進んだのです。

 就活に本腰を入れる頃、例年であれば、学生を対象とした企業の合同説明会が各地域で盛んに開催され、気になる企業のブースで会社の情報や採用試験でのアピール方法などを収集してきます。

 が、その年はことごとく合同説明会が中止になってしまいました。息子は大学のキャリア支援センターで、ここ数年の先輩方の就職先の資料を調べまくりました。

 地元の就職に強い大学だけあって、県内の大手金融会社、県職員、市職員、優良企業等の名前がズラリと並んでいて、自分も頑張れば良い就職先が見つかるだろう、と息子はその時思ったそうです。

もはや自分から動く!

 各企業から大学の方に、採用試験日程・詳細が次々と来始める前に、息子は応募する会社を数社決め、ホームページやサイトで色々と調べ、採用試験に向けて準備をしながら大学のキャリア支援センターにも通って情報収集をしていました。

 ところが、それからしばらく経っても、大学に各企業から採用試験日程・詳細の連絡が来ないというではありませんか!  もちろんホームページにも情報は載っていません。
 「コロナ拡大で、日程を今すぐ決められない様なので、もう少し待ってみましょう」とキャリア支援センターの職員に言われたそうです。

 コロナがもしこのまま収まらなかったら、就職出来ないのではないか、と思った息子は、気になる会社に個人的に電話をかけて、会社訪問という形で約束を取り付け始めたのです。

ホントに採用する気あるの?

 会社訪問、筆記試験、面接、という流れで3社受けました。しかし、3社とも他に応募者は見当たらず、一人きりだったというのです。

 そして、見事に全部不採用でした。不採用の通知も、封書で2日で届いていたので、やたらと早過ぎるような気がして違和感がぬぐえない、と息子は言っていました。

 その後、大学に応募者募集のお知らせが来た企業、電話で訪問を取り付けた企業も合わせて6社受けました。コロナの状況で、試験日程も2転3転、日程を調整しての採用試験でしたが、結局は全部不採用でした。季節はもう夏になっていました。

14社中、1社だけ! それでもありがたかった!

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 世の中はコロナで経済状況が悪化の一途をたどっていましたが、息子はまだ先がはっきりしない今のうちに就職先を決めた方が得だ、と思ったそうです。

 もし秋になっても冬になっても、コロナがまだ拡大し続けていたなら、各企業は確実に大打撃を受け、就活学生はますます不利な立場に追い込まれることは目に見えていたのです。

 息子は全くへこたれた様子もなく、果敢に次々と採用試験に出かけて行きました。必死だったのでしょう。

 そして12社目で、ようやく県内大手企業の内定をもらったのです!
 7月も末の事でした。その後も2社ほど受けましたが、不採用でした。結局、内定をもらったその1社に息子は就職を決めました。本人が喜んでいたので、親としてもようやく胸をなでおろすことが出来たのです。

 息子のコロナ就活で感じたのは、沢山の企業が今年度の新卒採用を見送った、あるいは採用人数を制限したのではないか、ということです。採用情報を出さない、試験に行っても自分1人か、数人しかいない、不採用通知が申し合わせたかのようにすぐ来る、このあたりがそう感じた理由です。

 ではなぜ、企業はそれについてきちんと公開しないのか? コロナで全国の「内定取り消し」が問題になり、そういう会社は経営が危ないのでは? と噂になるのを恐れての事なのではないでしょうか。

 10月頃、県内の新卒就職率は67%ほどと聞きました。例年に比べるとかなり低い数字です。今年ダメなら来年、と思っている学生さんも多いと思います。これからの採用方法もリモートが主流になり、すっかり今までとは様変わりしてしまうのでしょう。

 来春からの就職事情はいったいどうなるのかと、甥っ子姪っ子も居るので、不安がぬぐえません。
(ファンファン福岡公式ライター/ぱぴんぱ)

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