「3歳孫の成長が心配」 義父が無断で、児童精神科医に診断依頼した!

 言葉が出るのが遅く、集団行動が苦手だった息子。私達も早いうちから保健所や療育施設に相談し、成長を見守っていました。ところが3歳児健診の後、義父が心配のあまり独断で親戚の児童精神科医へ相談をもちかけてしまったのです。

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3歳児検診で言葉の遅れを指摘された息子

出典:写真AC

 「○くん、療育を受けさせたほうがいいんじゃない?」と義父から電話があったのは息子が3歳児健診を受けて間もなくのことでした。

 息子は健診で臨床心理士から「言葉の発育が少し遅めだ」と指摘を受けていました。以前にも発育に凹凸がある兆候が見られたため、療育施設や保健所へ相談した経緯もあり、心配になったようです。
 「確かに『言葉が遅い』とは言われたんですけど、『今すぐ何かしたほうがいい』というほどじゃありませんでした。本人も私達も問題もなく暮らしてますし、だんだん上手にしゃべれるようになってきてます。もう少し様子を見ようと思っているのですが…」

 もうすぐ下の子が産まれるというタイミング。そんなこと言われても、大きなお腹や新生児を抱えてどう動けというのでしょう?  しかし義父は引き下がりません。
 「療育を受けるなら、なるべく早いほうがいいらしいよ。親戚に児童精神科医がいるから、僕から話をしておくね。きっと参考になるアドバイスをもらえるから」
 「…わかりました」  面倒だなとは思いましたが、
 「嫌です」という理由もないし…。アドバイスを聞くだけなら別にいいか、という軽い気持ちで電話を切りました。

義父が無断で送ったのは?

出典:写真AC

 ところが数日後、再び電話をかけてきた義父が言ったのです。
 「診断に必要だから動画を送っといたよ。結果は、そっちから電話してきいてみて」  
 「えっ? 診断!? 動画って…どの動画ですか?」

 息子の動画や写真はアプリで共有していました。義父はアプリからダウンロードした動画を送ったとのこと。
 動画を確認した私は絶句してしまいました。 それは3歳児健診の待ち時間中。ソファーにもたれた息子は、疲れてデロデロの状態でおもちゃをいじっており、口からは意味のわからない言葉を発しています。

 健診は午後、普段ならお昼寝をしている時間に行われました。動画は夕方近くに撮影されたものです。 この数十秒の動画から、いったい何を診断するというのでしょう? 気が進まないまま会ったこともない親戚に電話をかけてみたところ…。  案の定
 「言葉や動きを見ましたが、息子さんの成長は1歳半程度です。悠長にしないで早く療育を受けさせてください」と言われてしまいました。

 普段は言葉での受け答えや意思疎通もできるのですが…。あの動画だけを見たなら「まあ、そう診断されても仕方ないですよね」と私も思います。

激怒した夫は、義父との動画共有をストップ!

出典:写真AC

 夫にも報告したところ、憤慨して義父にLINEメッセージを送信。「あなたは就職面接の時、わざわざデロデロの状態で行って『これが私です』なんて言いますか? そもそも俺たちに無断で送るなんて許せない! こんなことに使うなら、動画や写真の共有はストップします!」それ以来、義父は共有アプリのグループから外されてしまいました。

 あれから一年。息子は今のところ療育施設には通っていませんが、おしゃべりも上達し、保育園の運動会では集団行動がとれるようになった姿を見てほっとしています。

 孫の成長を心配するがあまりの義父の行動。「そろそろ許してあげてもいいかな?」と思いはじめています。

(ファンファン福岡公式ライター/konoha*)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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