【Vol.2】福岡のバーのグレードを引き上げてくれたと、誰もが認める3人のバーテンダー

今夜も福岡のバーテンダーたちは、お客さまを笑顔にするために「あなたにふさわしい1杯」を届けています。スタンダードカクテルから今流行のミクソロジーカクテルまで、バーテンダーの個性が光ります。福岡のバーに通い続けて40年を超える Johnnie Walkerさんが、そんな数あるバーの中で、誰もが認める3人のバーテンダーのお店にお誘いします。

出典:フクリパ
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#3 BAR 倉吉

ホテルのバー仕込み “倉吉流”で、酒とカクテルの本質に迫る!

中洲大通りから国体道路に出る交差点右角の中洲Fビル2階にある。ドアを開けるとカウンター席にボックス席、個室2室も備え、席数65席という“大箱”のバーである。まさにホテルのバー並みだ。

出典:フクリパ

「私はホテルのバー出身なので、広くて開放感のある店しかつくりたくない」とオーナーバーテンダーの倉吉浩二さん。倉吉さんはホテルニューオータニ博多のバー出身である。トレードマークのダブルの白ジャケットに赤いネクタイ姿で毎晩、カウンターに立つ。 今夜の一杯目は、倉吉さんお勧めのシャインマスカットを使ったフルーツカクテル。私・Walkerの柄ではないが、スタンダードカクテルをベースに季節のフルーツをたっぷり使ったカクテルを“ウリ”にしている店だけに、飲まないわけにはいかない。ウオッカがベースで、シャインマスカット、グレープフルーツにマスカットリキュールを加え、塩の泡が浮かんでいる。マスカットの上品な甘さとグレープフルーツ、塩とのハーモニーが絶妙だ。えぐ味のない仕込みに3日要するグレープフルーツジュースの味は、“倉吉流”である。

出典:フクリパ:贅沢なシャインマスカットのフルーツカクテル

倉吉さんには、一般社団法人日本ホテルバーメンズ協会(H.B.A.)主催の創作カクテルコンペティションで、最年少優勝した「舞・乙女」(注1)というオリジナルカクテルもあるが、この日は、女性バーテンダーの手によるソルティードッグコリンズで締めた。 (注1)1984年の第13回HBA創作カクテルコンペティションにおける、23歳という最年少優勝記録は現在も破られていない。優勝カクテルの「舞・乙女」は胡麻祥酎「紅乙女」(久留米市田主丸町)がベースのショートカクテル。

出典:フクリパ:トレードマークの白ジャケットに赤いネクタイ姿でカウンターに立つ倉吉さん

BAR倉吉のHPには、数々のコンペでの優勝、準優勝のカクテルが並んでいる。5年に1度の「カクテルパーティーin Fukuoka」(注2)も主催、「全国から、すごいバーテンダーが集まってきますから、うちのスタッフは自分もそうなりたいと自然に頑張っていますよ」。現在HBAの特別顧問を務め、BAR倉吉のスタッフだけでなく、若いバーテンダーの育成に力を入れている。 (注2)BAR倉吉が主催して2007年に始めた全国最大級のカクテルパーティー。HBAの歴代会長やカクテルコンペでグランプリに輝いたバーテンダーによるカクテルなどがふるまわれ、参加者は約1,000人。全国の名だたるバーテンダーが一堂に集う貴重な機会となっている。 フードメニューも充実。姉妹店の「BAR倉吉大名店」とそのそばでは「昭和レトロ酒場倉吉」も経営する。

BAR 倉吉 中洲店

■TEL:092-283-6626  ■住:福岡市博多区中洲2-3-1 中洲Fビル2階 ■営:19:00~翌4:00 ■休:日祝 ■席:65席 ■個室料:10,000円(15名様まで)、8,000円(10名様まで) ■カード:可 PayPayも可 ■喫煙:可 ■チャージ:1000円

#4 Bar Oscar

世界最先端のカクテルを飲もうと、海外からも客が訪れる

中央区大名の中心に位置するステージ1大名の最上階6階にある。ドアを開けると高い天井と外側をテラスがめぐる2面の広い窓があって、開放感と6階からの眺めが愉しめる。

出典:フクリパ

ここOscarは、世界最先端のカクテルが飲めると言われ、国内外から客が訪れる。オーナーバーテンダーの長友修一さんは、世界的に有名な伝説のバーテンダーと言われる上田和男さん(銀座TENDERオーナー)の下で5年間、修業し、カクテルコンペの国内大会優勝、世界大会入賞を果たした実力者。 まずは、コーヒーカクテルの中でも、空前のブームとなっているエスプレッソマティーニ(注1)を頂く。エスプレッソの香りが鼻をつき、あとからアルコールがついてくる感じ。 (注1)ウオッカをベースに、コーヒー、エスプレッソコーヒー、シュガーシロップを加え、シェイクしたショートカクテル オーソドックスなマティーニには程遠いが、ミクソロジーカクテル(注2)の世界では、フルーツマティーニ、ハーブマティーニとグラスの名前まであるらしい。 (注2)「Mix(混ぜる)」と「Ology(~論)」を組み合わせた造語。酒とフルーツ、野菜、ハーブなど様々な素材を使う新感覚のカクテルで、ロンドンで10数年前から流行り始めた。

出典:フクリパ:長友さんと落ち着いた雰囲気の店内

「ミクソロジーカクテルが始まったころ、3年連続でロンドンに研修に行かせてもらったのが大きいですね。師匠のお陰です」と長友さん。レシピを持ち帰っては開発に余念がなかったと言う。 海外でのセミナーに講師として呼ばれるようになり、世界最大の「テイルズ・オブ・ザ・カクテル(Talesof the Cocktail )2017」(注3)にも招かれた。このフェスティバルをきっかけに、台湾・韓国・中国とネットワークがさらに広がり、「情報は早い方かもしれない」とも。 (注3)2002年にニューオーリンズで、カクテル愛好家の集まりとして始まって以来、世界各国からトップクラスのバーテンダーやメーカーなどが集まり、商品の品質やバーテンディングの技術を競う大会から、セミナー、テイスティング、ネットワーキングイベントまで、約200のイベントが開かれる世界最大のスピリッツフェスティバルに発展した。 ミクソロジーカクテルを飲んだ後は、やはりスタンダードカクテルに戻るそうで、2杯目はちょっと甘めだが、いま流行のネグローニ。ほのかにオレンジピールの香りが漂い、カンパリの香りが先に来て、ベルモットの甘さに続いてジンが後から効いてくる。銀座スタイルのスタンダードカクテルとミクソロジーカクテルの2本柱で、「スタンダードカクテルは伝統を守り、ミクソロジーは自由にやっていく」(長友さん)。

出典:フクリパ:流行のネグローニ

Bar Oscar

■TEL:092-721-5352  ■住:福岡市中央区大名1-10-29 ステージ1大名6階 ■営: 18:00~翌3:00 ■休:日 ■席:28席 ■カード:可 ■喫煙:可 ■チャージ:700円

#5 MOMOTA Bar

お客様との距離感を大切にしながら、バー本来の魅力で引きつける

中央区大名1丁目、MATCHビルの最上階5階にある(ビルは、ちょっと奥まって分かりづらい。1階の白い大きな看板が目印)。エレベーターのドアが開くと、バックバーに並ぶニッカウヰスキーとサントリーの「ジャパニーズウイスキー」が目を引く。左側の棚とカウンターにはオールドボトルも多数。

出典:フクリパ

1杯目は、オーソドックスなカクテル、ジントニック。日本を代表するバーテンダーの毛利隆雄さんが監修した、ジャパニーズクラフトジン「季の美 毛利」(注1)を使用。ジンの上品な香りと奥深さが引き立ち、優雅な味わいに。ジュニパーベリー(ネズの実)に日本のボタニカル(植物由来の)成分が加わり、深みがある。 (注1)ジンは大麦、ジャガイモなどの穀物で作ったスピリッツに、ジュニパーベリーを主とするボタニカルで香り付けした蒸留酒。「季の美」は米から作るライススピリッツにジュニパーベリー、柚子、玉露、生姜、赤しそ、山椒など日本ならではの11種類のボタニカルを取り入れている。

出典:フクリパ:「季の美 毛利バージョン」を使ったジントニック

オーナーバーテンダーの百田友則さんは、大学時代に銀座のバーで働いていた。毛利さんの店を訪れた時に、毛利さんの代名詞である“毛利マティーニ”に感動。また、技術だけでなく、その人柄とやさしさにもほれ込み、バーテンダーになろうと決意したという。 銀座で5年間修業した後、大名の「Bar CABLE CAR」で店長を務めながら、MORI BAR(モーリバー・銀座)へ研修生として通い、満を持して2007年に開業した。

出典:フクリパ:竹鶴シニアアンバサダーの百田さん

「カクテルの王様」と言われるマティーニをはじめ、スタンダードカクテルや季節ごとの多彩なフルーツカクテルを提供しているが、客一人ひとりに応じて、アルコールの強さや飲みやすさを工夫する。百田さんは「お客さまとの距離感を大切にし、バー本来の魅力である『バーテンダーの人間力』でお客さまをもてなしたい」と言う。 店内にはレアなウイスキーのボトルも数多く並ぶ。百田さんは全国に数名しかいないニッカの竹鶴シニアアンバサダーに選ばれており、客の好みや世の中の傾向を考えながら、ジャパニーズウイスキーからスコッチのオールドボトルまで幅広く揃えている。

MOMOTA Bar

■TEL:092-714-6077  ■住:福岡市中央区大名1-10-14 MATCHビル5階 ■営:18:00~翌2:00(日祝~翌1:00) ■休:月 ■席:18席 ■カード:可 ■喫煙:可(カウンターのみ禁煙) ■チャージ:600円

※新型コロナウイルスの影響により、席数、営業時間・定休日等が記載と異なる場合があります。来店時は、事前に各店舗へのご確認をお願いします。 文=Johnnie Walker(ジョニー・ウォーカー)

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