福岡市地下鉄大濠公園駅から5分ほど歩いたところに現れる、昔ながらの長屋。「KURUMI(クルミ)」(福岡市中央区)は、その一部をリノベーションした2階建てのケーキ店です。
木のぬくもりを感じる白色のドアを開けると、色とりどりのケーキに出迎えられ、心がときめきます。 オーナーの永野恵子さんはタルトが大好き。「サクサクの生地と、しっとりとしたクリームの組み合わせが昔からお気に入りです」。ショーケースには果物、芋、抹茶、チョコレートなどの多彩なタルトが並びます。
一番人気は季節の果物を堪能できる「フルーツタルト」(518円税込み)です。今の時季は真っ赤なイチゴが主役で、カスタードクリームをたっぷり合わせてピスタチオクリームをトッピング。 「最もおいしい旬の味をどうぞ。タルト、ケーキ、パイ、シュークリームはどれも甘さを抑えているので、素材の味が際立って感じられると思います」と永野さん。
鮮やかな緑色が目を引く「ピスタチオシュー」(378円)は、スタッフの當間照也さんが考案したメニューです。シューの中はとろりとなめらかなカスタードクリームがぎっしり詰められていて、その上にふわふわのホイップクリームが重なります。 どちらもピスタチオの風味が生きていて、「香りが鼻から抜けていくように、ピスタチオとクリームの配合を試行錯誤しました」と當間さんは振り返ります。何度も試作した末、自信を持って提供できる一品が完成しました。
2階のカフェスペースはレトロな窓と木製の家具が調和し、ゆったりとくつろげる空間です。思い思いに過ごすひとときには、ドリンク付きの「ケーキセット」(990円)がお得。ショーケースの中からケーキ1品、ドリンクはコーヒー、紅茶、オレンジジュース、アップルジュースから1杯選べます。
午前11時から午後5時はランチも実施されています。メインメニューはハンバーグ(1,430円)、パングラタン(1,320円)、グリーンカレー(1,320円)、サンドイッチ(1,210円)など7種類。それぞれ前菜プレートとドリンクが付きます。
おやつやお土産にチェックしたいのが、ショーケース横の焼き菓子コーナーです。バターとはちみつの風味が広がる「フィナンシェ」(270円)、ほろほろとした食感でほんのり塩味の「ガレット」(248円)、生チョコ入りの「ガトーショコラ」(324円)をはじめ、ティータイムにぴったりの焼き菓子がそろっています。種類が豊富であれもこれも欲しくなってしまいます。
「焼き菓子と一緒にいかがですか」と永野さんが大阪の紅茶ブランド「amusu tea」(495円~)をすすめてくれました。「香りがとても良くて、ホッとします。フレッシュベリー、ピンクローズ、アーモンドショコラなど5~10種類のフレーバーを扱っていて、プレゼントにも喜ばれています」。
焼き菓子を含め、「KURUMI」で販売する商品は保存料が使われていません。「賞味期限は短くなりますが、安心して召し上がってほしくて」とほほ笑む永野さん。子どもが食べやすいように、洋酒の量を調整するといった配慮も行き届いています。
素材の味が際立ち、安心して堪能できるスイーツが待っている、そんなKURUMIに出掛けてみては。
KURUMI(クルミ)
住所:福岡市中央区荒戸2-1-11 電話:092-724-3362 営業:10:00~19:00 日曜、第1・第3月曜休 インスタグラム:@aratokurumi