「あてどんがやります!」
最近、一人称の「あて(=私)」が 方言先祖がえり(※上京してまったく遣っていなかった方言がおもむろに口をつくこと) して、ちょっと困っています。 何が困るって、 複数系になると「あてどん=(私たち)」 になってしまうこと。 どん…。 どこから来たんだその響き…。
今回は、そんな方言を紹介します。 —————————————————– 先日、東京の友人のちょっとしたグチを聞く機会がありまして。 お酒が入っていたのもあってか、悪ふざけ半分、私はおもむろに彼女の頭に手を伸ばし、 「じょんじょん。」
と呟いたわけです。 すると、 「私は犬じゃない!」
と、手をはねのけられてしまいました。 『じょんじょん』。 筑後弁で頭をなでるときに使う擬音の方言です。 標準語で言えば、「よしよし」とか、「いいこいいこ」といった意味に変換できます。 主に、子供に向けた接し方の時に遣いますね。 お利口さん!よくやったね!みたいなときに。 擬音にも方言があるなんて、すごいですよね! さて、話を戻しまして、その『じょんじょん』を発動させたときのこと。 犬?と、私の方が意味が分かりません。 頭をなでられて、犬扱いされたと思ったのでしょうか?
でも、ホントに軽く頭に手をのせた程度。そんな、犬をモフるみたいに、ワシワシ撫でたわけではありません。 私はすぐに、『じょんじょん』は地元の方言であることを説明しました。 まぁ、通じないのはしょうがないです。 そして、真相はすぐに判明しました。 曰く、彼女が昔飼っていた犬の名前が、「ジョン」だったのです。 それで、私がそれを引き合いに出してからかったのだと思ったらしく…。 いや、そんな飼い犬の名前とか初耳だし!(笑)
確かに言われてみれば、この『じょんじょん』。 知っていたら違和感はないですが、知らない人が聞けば不思議な擬音であることでしょう。 擬音とはいえ、頭をなでる動作のどの部分に『じょん』の要素があるのか、いくら考えても思い浮かびません。 先人のどんな気持ちがこの響きを導いたのか、非常に気になるところです。 本当に犬の名前が由来だったりしたら、おもしろいですね!