世界のペアダンスの基本となった本場キューバの文化遺産「カシーノ」。日本ではまだまだ馴染みのない言葉かもしれませんが、今回ご紹介するのは、福岡でカシーノのダンススタジオ「Familia del Casino(ファミリア・デル・カシーノ)」(福岡市中央区大名)を主宰するSHOKOさん。認定インストラクターTAMAさんとともに、カシーノの普及発展のために活動するSHOKOさんに、陽気な音楽に合わせ、華麗なステップと美しい幾何学模様をダンスで描くカシーノの魅力や将来の夢などについて聞いてみました。
Q)カシーノにはまったきっかけは? A)MCC(Metodo del Cuadro del Casino)考案者であるYoel marrero氏と出会ったことをきっかけに、その魅力にはまってしまいました。MCCは、まるで綺麗な文字を書くように美しく軌道を描き、万華鏡のような空間を共有できます。踊ることで相手との距離感やコミュニケーションの取り方も学べるし、何より素敵な気分になれるのがカシーノの魅力だと思います。
Q)もともとダンスに興味があったんですか。 A)よく「小さいころからダンスレッスンしていたんでしょう」と言われますが、そんなことないですよ(笑)。もともと私は専業主婦で、映画「サルサ」を観て「キューバに行きたい!」と思い、2000年に初めてキューバを訪れました。そのときに感じたキューバの人たちのエネルギーや情熱、優しさに感動しました。専業主婦のときは「自分が社会と繋がっていないのではないか」と不安になることもあったのですが、キューバで体験したことすべてが私を180度変えました(笑)。音楽とダンス。「いつかやってみたい」と漠然と思っていたことを、帰国して実現しました。
Q)キューバ訪問が人生の転機になったんですね。 A)はい。キューバ訪問をきっかけにラテン文化に魅了され、1年かけてコスタリカやパナマ、エクアドル、コロンビアなど中南米9カ国を巡り、ラテン文化を体験。キューバでダンスを学び、コロンビアバランキージャでは日本人として初めてカーニバルにも参加しました。
Q)TAMAさんとの出会いは。 A)たまたま友人の結婚式で出会ったんです。新郎と新婦それぞれの友人だったのですが、偶然同じテーブルに(笑)。私はその時、着物姿だったのですが、TAMAちゃんが声を掛けてくれて。名刺を渡したら、スタジオに来てくれて、それがきっかけで今につながっています。
Q)スタジオ「Familia del Casino」は今年でオープン1周年ですね。 A)カシーノの普及発展のためにスタジオをスタートさせましたが、多くの生徒さんにカシーノの魅力が伝わっているのではないかと思っています。ダンスを始める前は「自分に自信がない」と話していた人も、ダンスを始めて「自分にも何かできるんだ」という自信を持たれる人が少なくありません。専業主婦時代の私自身もそう。ステップを踏み、相手との距離感を心地よく感じながらエネルギーを発散する。ダンスを通じて、美しい作法やコミュニケーション能力を磨くことができるのだと思います。1周年を迎えますが、今後、さらに活動の幅を広げていきたいと思っています。
Q)最近もキューバに行かれたそうですね。 Aはい。今回は、キューバのカシーノダンスを保護して発展させていくCASINO PARA TODOSの日本代表のメンバーとして7名で行きました。キューバのダンスにゆかりのある街をめぐりながら、毎日のレッスン、パフォーマンス、撮影…かなり強行スケジュールでしたが、得るものが本当に大きい機会となりました。師匠のYoel marrero先生と一緒に過ごした時間も忘れられない思い出です。
Q)最後に、SHOKOさんの夢を教えてください。 A)福岡にリトルハバナをつくること!カシーノの普及活動に取り組み、音楽とダンスが溢れる街にしたいです!
※情報は2015.3.15時点のものです