20周年を迎える「ディズニー・オン・クラシック」プロデューサーの日下部勝徳さんに聞く

 日本生まれの「ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会 2022」の全国ツアーが9月にスタートしました。初演から20周年を迎える今年は、3年ぶりに米国ニューヨークのブロードウェーなどで活躍するボーカリストが来日し、公演日によって異なる2つのプログラムを展開。福岡公演は10月13日(木)=メイン演目「塔の上のラプンツェル」=と11月22日(火)=メイン演目「ノートルダムの鐘」、アクロス福岡の福岡シンフォニーホール(福岡市中央区)で開催されます。本コンサートを発案・企画したプロデューサーの日下部勝徳さんに、20年続けてきた思いや今年の聴きどころなどを聞きました。

目次

「優しい世の中になるように」との願いを込めたコンサート

米国ニューヨークからボーカリストが来日
Presentation licensed by Disney Concerts. ©Disney ※ステージ写真は過去の公演です

―毎年恒例の「ディズニー・オン・クラシック」。どのようなきっかけで生まれたのですか。

 1992年、日本で公開されたディズニーアニメ「美女と野獣」を鑑賞し、音楽の素晴らしさと感動的な物語に心が揺さぶられました。私はもともとオーケストラで演奏するトロンボーン奏者です。非常に完成度の高い「美女と野獣」の楽曲をオーケストラで演奏してみたい、と思ったのがきっかけでした。

コンサートを発案・企画したプロデューサーの日下部勝徳さん

 それから10年近くたって、ディズニー社の責任者に「オーケストラ編成のコンサートをしたい」とプレゼンテーションしたところ、ディズニー社に同様の構想があり、相思相愛で生まれました。コンサートにはウォルト・ディズニーが大事にしていた「愛」「希望」「夢」「勇気」「友情」「冒険」「優しさ」という7つのキーワードを散りばめ、「優しい世の中になるように」という願いを込めてつくっていきました。

―20年続けてきた思い、またその中で思い出深いエピソードを。

 「優しい世の中になるように」という願いは変わりません。おかげさまで多くのファンが応援してくださっています。その中にはベッドに寝たきりで体が動かないお子さんを、ご両親がベッドごと連れて来られたことが何度かありました。そしてコンサートが終わると、ご両親が飛んで来て「(子どもが)動いたんですよ」と、うれしそうに涙を流しながら言われる。わが子に対する親の愛情をまざまざと見ました。

「長年多くの皆さんに応援していただいています」と日下部さん

 面白い話では、このコンサートの後にプロポーズすると成功するそうです。皆さん、ある意味ピュアな自分に戻っているのでしょうね。そして心から出た愛の言葉が相手に響くのではないでしょうか。またオーケストラ奏者やボーカリスト、指揮者が「お客さまからパワーをもらう」と言うんですよ。お客さまからは「ステージからパワーをもらう」と聞きますので、双方向のいいキャッチボールができているように思います。

―10月公演のメイン演目「塔の上のラプンツェル」の聴きどころを。

 深い森にたたずむ高い塔の中で18年間育てられた王女ラプンツェルの冒険を描いた物語です。年に一度、夜空に浮かぶスカイランタン(紙などで作られた熱気球)の意味を知りたいと願う彼女の前に現れる大泥棒フリン。その出会いによって彼女が新しい世界へ飛び出し、願いをかなえる瞬間が感動的です。そして彼女を待ち受ける未来がランタンのように明るい世界であることを予感させるラブソングがすてきです。

「塔の上のラプンツェル」のシーンから

 もう一つ、「キングダムダンス」という曲の中にダンスタイムがあります。コロナ禍で声は出せませんが、お客さんにも立っていただいて一緒に踊っていただこうと思っています。

―11月公演のメイン演目「ノートルダムの鐘」は。

 ヴィクトル・ユーゴー原作のとても深い作品で、美しいジプシー娘エスメラルダと心優しい鐘つき男カジモドの友情と冒険の物語です。エスメラルダがノートルダム寺院の中で、マリア像の前を歩きながら「なぜ私はジプシーに生まれてしまったのだろう」と歌う「ゴッド・ヘルプ」は涙が出ますね。本当にいい曲です。

「ノートルダムの鐘」のシーンから

 見どころは火あぶりの刑になるエスメラルダをカジモドが命懸けで救い、その後ノートルダム寺院の屋根の上で「ジャスティス(正義)」と言うシーンは心を打たれます。そしてラストに向かってのアラン・メンケン作の音楽が最高です。

―10月にリニューアルオープンする福岡シンフォニーホールはどのような印象をお持ちですか。

 日本を代表するクラシック専用ホールだと思います。シューボックス型といわれる、オーストリアのウィーン楽友協会のホールをイメージして造られたそうですが、木造の柔らかな音に加え、小さな音がきれいに聴こえます。本当に大好きなホールで、リニューアル後すぐの公演というのも楽しみの一つです。

今回のテーマは「Infinite Love〜輝きの未来へ」。夢や希望あふれるステージに

―最後に20周年記念コンサートへの思いを。

 今回のテーマは「Infinite Love〜輝きの未来へ」です。“Infinite Love”とは「大いなる愛」という意味です。「純粋な愛が導く未来は、輝きに満ちている」という言葉を添えてさせていただきました。コロナ禍から、輝く未来をみんなで切り開いていこうという思いです。そこには希望や夢がなくてはいけないでしょうから、それを見つけにぜひコンサートに来ていただけたらうれしいです。

ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会 2022 福岡公演

日時:10月13日(木) 19:00  メイン演目「塔の上のラプンツェル」
   11月22日(火) 19:00  メイン演目「ノートルダムの鐘」
場所:アクロス福岡・福岡シンフォニーホール(福岡市中央区天神1-1-1)
料金:SS席12,000円 S席8,700円 A席7,000円 B席6,000円 学生席2,000円
   ※いずれも税込み ※未就学児入場不可
問い合わせ:キョードー西日本
電話:0570-09-2424(平日・土曜11:00~17:00)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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