こんにちは。看護師・アロマセラピスト 緑です。 九州場所が始まり、あちらこちらでお相撲さんを見かける今日この頃。
電車などで、とある香りを感じ、(なんだっけ?この匂い。)と思った瞬間… あ!お相撲さん!!
視覚的にはもちろん、嗅覚的にも存在感抜群のお相撲さん。 11月の福岡の風物詩な気がします。
お相撲さんの匂い。と言えば「鬢付け油」 なんとも独特な匂いだと思うのですが、みなさんはいかがでしょうか? 友人たちに聞いてみたら、 「お相撲さんて、いい匂い~。」 「あの匂い、私はちょっと苦手・・・」 「ベビーパウダーみたいな匂い!」 え、ベビーパウダー? そう?? だいたい鬢付け油ってなんなのさ。 黒髪には、昔から椿油なんじゃないの? そんな折。 偶然、どっからどう見てもベテラン!な床山さんにお話を伺う機会がありました。 (ご存知かもしれませんが、力士の髷を結い上げる方を床山さんといいます。) 「鬢付け油はね、ハゼの実からできてるんだよ。あの匂いはハゼではなくて香料だけどね。ほら。」 手をかざされ、嗅がせてもらうとふんわり匂いがします。 ああ、これこれ! 「飲みに行った時とかに、近くに座った人に『いい匂いがしますね』って言われるよー。」 ですって。 それ、アロマセラピストとして、私も非常によくわかります。 でも、結局あの匂いの元は何なんでしょう? 気になるのでちょっと調べてみました。 力士用の鬢付け油は「オーミすき油」というものです。
成分は、木蝋・菜種油・ヒマシ油・香料・トコフェロール(ビタミンE)。 木蝋とはハゼの木の実を収穫して砕き、採取した蝋のことです。 櫨蝋(ハゼロウ)とも呼ばれます。 他の油では、力士の激しいぶつかり合いで髪がバラバラになるとか。 木蝋すごい! ハゼと、木蝋についてもう少し。 櫨(ハゼ)は、ウルシ科の植物で、秋に美しく紅葉します。
ウルシほどではないけれど、かぶれることがあるので注意が必要のようです。 お相撲さんの中にも、たまにかゆくなる人がいるそうです。 櫨から取れる木燭は、日本の特産で、女性の髪結いにも使われていた歴史があります。 蝋燭や、木製品の艶出し、研磨剤などにも使用されていたとか。 昭和に入り、価格の安い石油系パラフィン蝋が主流となり、消費量が激減し、衰退していったのです。 現在、四国や九州などでは、伝統工芸品として、和ろうそくなどに使われています。
“蝋燭の画家” 髙島野十郎の世界とキャンドルディナー 天然素材の良さから、アメリカやヨーロッパへ輸出され続けています。 ジャパンワックスと呼ばれているそうです。 ポマードやクレヨン、口紅、食品の原料に人気もあるとか。 シックハウス症候群対策のコーティング剤としても注目されています。 知らなかったのですが、ここ福岡は、明治時代に全国最大の櫨の栽培地だったそうです! 今でも久留米のあたりは櫨の並木通りがあります。
香料に使用されているものは明らかにされていないようです。残念~。 個人的には、丁子(ちょうじ)などの成分を含め、複数の香りが調合されていると思うのですが…。 どなたかご存知の方がいらしたら、教えてください~。 現在、鬢付け油は、東京江戸川区の島田商店のみで製造されています。 両国国技館で購入できるそうです。 「びんづけ油(オーミすき油)」1100円(税込) 床山さん曰わく、木蝋が貴重であるのと、独占販売だからどんどん値上がっているとか。。 九州場所の売店では売っていませんでした。 楽天でも購入可能ですが、高い。。 でも、はまる人は自分の髪に付けたり、箪笥に香り付けとして使われているようです。 お相撲さんの香り漂う逸品。気になる方はおためしあれ!? ひとまず、お相撲さんを見かけたらこっそりクンクンしてみてください(笑) ちなみに。 福岡は柳川出身の力士、琴奨菊関。
今場所、絶好調! 柳川では勝った日には、18時に花火が上がります。 テレビを見なくても、その音で琴奨菊関の勝利を知ることができるのです。 私は駅のホームで聞くことが多いのですが、まわりの人たちも「お!(琴奨菊が勝ったな)」って感じになります。 海外などの観光客の方には「なに?」って感じですが(笑) もうひとつ柳川にちなんだ情報を。 西鉄柳川駅がキレイになりました! 2015年のグッドデザイン賞をもらったらしいです。 風の強い雨の日は、ちょっと雨に濡れる(!?)こともありますが、なかなかかっちょいいです。 11月から、西鉄電車の、柳川観光電車・水都も走っています。
車両内に、名所の紹介がされていて楽しめますよ。 機会があれば、ぜひおいでませ柳川~。