精神科医として、患者と向き合い、人生に寄り添う 田中真理子さん

今回ご紹介するのは、福岡県福智町にある「田川慈恵病院」院長の田中真理子さんです。 亡くなったお父さまの後を継いで2011年4月に理事長・院長に就任。 その後結婚、出産され、今は生後10カ月のお嬢さんの子育てと仕事とで多忙な生活を送っています。 田中さんのご自宅で、お話をうかがいました。

出典:ファンファン福岡

――院長になられてから5年。お子さんも生まれ、多忙な日々ですね。  2011年4月に、父が病気で亡くなり、3人姉妹の長女である私が後を継ぐことになりました。心の準備はしていましたが、実際は父から引き継ぎを十分受けられませんでした。不安でしたが、「やっていくしかない」と決心しました。 ――精神科医を志した理由は。  父が精神科医だったので、私も自然に同じ道を選びました。父は「医者は病気を治して終わりではない。患者を診るのだ」といつも話していました。私も同じように心がけています。特に精神科医は、患者やその家族と向き合い、人生に寄り添うことが大切だと感じています。 ――田川慈恵病院について、特徴などを教えてください。  父が、食べることが大好きでしたので、病院の食事にはこだわりがあります。入院患者さんにとって、食事は楽しみの一つですから。お米は、地元・赤村産の米を使っています。また病院の敷地内では、患者さんが作業療法の一つとして畑仕事をするのですが、そこで取れた野菜を食事に使ったりもします。

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――昨年6月に第一子となる女の子を出産。母となり、ご自身で変わったことはありますか?  子育ての悩みを抱えたり、産後の不調を感じている患者さんの気持ちが、よりリアルに分かるようになりました。私自身も、日常生活のさまざまなことが自分のペースでできなくなることをストレスに感じました。また、娘は母乳をうまく吸えなくて、赤ちゃんは当たり前のようにおっぱいを飲めると思っていた私にとって、わが子がおっぱいをうまく飲めないことは「まさかの出来事」でした。  同じ時期に出産した友人と話すと、みんな何かしら悩んでおり、うつのような状態になるのだということも感じました。 ――趣味は何ですか?  7年ほど前に、ゴルフを始めました。今は子どもが小さいので、なかなか行けませんが。外出が好きなので、子どもがもう少し大きくなったら、一緒にランチを食べに行ったりしたいですね。 ――現在、ラジオ番組にも出演されていますね。  クロスFMで、月に2回、「DAY+(デイプラス)」という番組に出演しています。自分の言いたいことを伝えるのは、本当に難しいですね。 精神科というと、敷居が高いイメージがありますが、不安や悩みを気軽に相談してほしい。私が番組で伝えることで、少しでも垣根を低くできればいいなと思います。

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