創業50年以上の名店の秘密に迫る企画【老舗探訪】。 今回は、創業62年、福岡初の釜めし専門店「釜めしビクトリア」をご紹介します。
昔は喫茶店としても営業した飲食店の先駆者 釜めしなのに「ビクトリア」。 中国・満州で暮らしていた時によく通った人気レストランにちなんで、創業者の加藤弘一さんが付けた名前です。 1階は喫茶店、2階は福岡初の釜めし専門店として開業しました。 その夏、かき氷は飛ぶように売れましたが、暑い時期の釜めしの売れ行きは今ひとつ。そこで翌年、市内の飲食店で初めて水冷式の冷房を導入し、涼しい店内で熱々の釜めしが食べられると話題になりました。
夏バテ防止のお茶漬け風「ソップかけ」 釜めしの出来はスープで決まります。 鶏ガラを約4時間煮込み、カツオ節やサバ節を加えて酒や塩で味を整えるシンプルなレシピ。これでご飯を炊けば、鶏の旨味が染み渡った熱々の釜めしのできあがりです。 暑い夏には、薬味をのせた白ご飯に鶏のスープをかけて食べる「ソップかけ」も◎。実はこちら、冷房の設置と同じ時期に夏バテ予防のために考案された、知る人ぞ知る名物料理なのです。 老舗のひとこと 接客とは、ホスピタリティと感謝の心。お客さまはもちろん、お取引先や従業員、みなさんが笑顔になれるお店を守り続けたい。 二代目 加藤康裕さん 《釜めしビクトリア》 福岡市中央区天神2-7-144 新天町商店街内 TEL:092-771-4081 営業時間:11:00~20:30(L.O.20:00) 店休日:無休