今回ご登場いただくのは、福岡日産自動車堤店の店長 古賀雅美さんです。 1995年に同社に入社した古賀さんは、女性の営業職として奮闘。2005年には、女性初の管理職となり、今年の4月からは同社初の女性店長として堤店へ着任されました。車を売るという仕事の厳しさや面白さについて、お話をうかがいました。
―福岡日産自動車で初の女性店長だそうですね。 12人のスタッフとともに働いています。毎日が勉強の日々です。本社とは時間の流れも違い、重責を感じています。店内のディスプレー、お客さまへのサービスやおもてなしなど、毎日が勉強です。 ―自動車販売の道に進んだきっかけは。 知人から「幅広い客層に対応する車の営業が向いているのでは」と言われたことです。たまたま日産自動車が社員を募集していたので、面接を受けました。3回に及んだ面接では「車を売れなければクビにしてください」と繰り返し言い、「男性でもそんなこと言わないよ」と驚かれました。 度胸があると思われたのか、採用に。入社初日、上司の先導で博多区の千代から福岡空港まで運転したことを覚えています。車の免許を取ったばかりだったので、不安を抱えての運転でした。 ―印象に残っていることは。 入社数年後、ある自動車教習所に買い替えの提案をしました。1年以上にわたり頻繁に営業に出向き、社長に手紙も書きました。その結果、所有車70台を全て買い替えてくださることになりました。 「契約します」とのご返事をいただいたときは、号泣しました。上司からも「おめでとう」と言われ、うれしかったです。 ―女性の営業社員同士、交流はあるのですか。 現在、女性営業社員は、営業職全体の1割に当たる26人。定期的に集まり、勉強会を開いたり、悩みを聞いたりしています。 人が好きなので、人と向き合う「営業」という仕事が向いているのだと思います。お客さまと接することで、自分も成長できると感じています。 車の営業は「売って終わり」ではなく、車検などのアフターケアがあり、お客さまとの関係が長く続く。売った後の方が、より肝心だと思います。大変だけどやりがいのある仕事です。 ――働く女性へのメッセージを。 「こうしよう」と覚悟を決めた時点で、半分は成功しているものだと私は思います。 熱意があれば、何とかなる。そう信じて、進んでください。