プライベートを重視する後輩 休み明けの一言に職場が凍り付いた!

学生気分の抜けない、2年目の後輩。学校という特殊な職場とはいえ、彼女はプライベートを重視して「ある休み」を1週間も満喫しようとしていました。その行動に周りは大迷惑!

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恋愛モード全開で遅刻?!

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 私が教員3年目の時、勤める中学校に初めて自分より若い先生(A先生)が入ってきました。A先生は明るい性格で、生徒からも人気がありましたが、まだ学生気分が抜けていないところもある人でした。

 ある時A先生が遅刻してきたことがあり、どうしたのか聞いてみると、周りを気にしながら
 「彼氏にとおせんぼされちゃって家から出してもらえなくって…」と言うのです。ちょっと社会人としてどうなんだろう? と思ってしまいました。

 そんなA先生が、2年目に入って間もなく結婚することになりました。その浮かれようがすごいのです。

当然のように権利を行使! 

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 教職員の休暇制度として、「結婚休暇」という、【婚姻の日の5日前から後6カ月以内に、7日以内】という期間、休みを取れるという制度があったのですが、A先生は
 「結婚式は万全の状態で臨みたいから、式前にエステに行ったり、ゆったり過ごしたりしたい」と、結婚休暇を7日分全て取得する予定であると打ち明けてきました。

 確かに制度としてあるものですから、取得は自由です。しかし、担任を持っていたり、担当している教科があったりするわけですから、消化するのは難しいともいえます。これまで、私が知る限りでは取得している人を見たことはありませんでした。

 まだ、夏休みや冬休み中ならば取りやすい休暇ではあるかもしれません。しかし、結婚式は5月です。新入生がやっと学校の流れに慣れてきたこのタイミングで、1週間穴を空けるのは無謀のように思えました。やんわりと
 「授業は大丈夫なの?」と聞いてみましたが、
 「教務主任に時間割を変更してもらえないか聞いてみますね」と、なんだか他人事。

 時間割の調整は、A先生が1人でできることではありません。教務主任や他の先生に迷惑をかけてしまう、という意識はないようでした。もう結婚式にしか気持ちが向いていないのです。
 同僚たちも
 「あぁ、や、休むんだぁ」となかばあきれた感じはありましたが、校長・教頭でさえも休暇を使うことに文句は言えないようでした。 

 A先生の長いお休みの間、他の授業を入れることでカバーしましたが、通常5教科は1日に1時間なのに「国語が2時間」「数学が2時間」などアンバランスな時間割になってしまいました。授業数が多くなってしまった先生方には負担が大きく
 「何もこの時期に、7日間も取らなくてもねぇ」などという不満も聞こえてきました。

全員凍りついた言葉

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 休暇から戻ったA先生からは、
 「お休みをありがとうございました」という言葉はあったものの、嬉しそうに
 「エステ三昧の日々、最高でした~!」と平気で口にしてしまっていました。その場にいた先生は全員凍りつき、固まっていました。

 彼女の中には、「権利は行使して当然」という考えが根底にあるんですよね。学校という職場柄、休暇は取りやすいと思ったのかもしれません。担任を持っていても、副担任が代わりをできますし、教科は他の教科に振り替えることができます。しかし、「お休みをいただきます。ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いします」という気持ちを持ち、心から伝えることが大切だったと思います。
 義務は果たさないのに、権利だけを主張する態度はどうなんだろう、と、ちょっとモヤモヤしちゃった出来事でした。

(ファンファン福岡公式ライター/hiyoko)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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