育児や家事、仕事を、たったひとりで頑張ってきたワーキングマザーが、専業主婦並みのお世話を求めるマザコン旦那に爆発! いったい彼女に何が起きたのでしょう・・・?!
なんでも義母と比較してくる旦那
最近「ワンオペ育児」という言葉をよく聞くようになりました。 牛丼店や深夜バイトで、従業員ひとりが全ての業務をまわす「ワンオペ」が語源で、旦那に頼ることのできない母親が、ひとりで育児や家事、仕事まで担い、限界状態に陥っている様を「ワンオペ育児」と呼ぶんだとか。
「子どもがいて幸せなの。でも時々、孤独感にさいなまれて、真綿で首を絞められてるみたいな、この優しい牢獄から抜け出したくなる」 そんな泣き言を漏らした友人がいました。彼女は、2人の子どもを出産後に仕事復帰して、フルタイムで勤務するワーキングマザー。
残業続きで忙しく、休日が合わない旦那に頼らずに、ひとりで頑張ってきました。平日は子どもを保育園に預けながら働き、帰宅後も子どもが寝るまで、夕食づくりや家事、寝かしつけと忙しく、ゆっくり座って休むことなんてできません。
土日は保育園のサポートがないので、母親ひとりで子どもの遊びに付き合い、たまった家事タスクをこなさなくてはいけません。
一方、平日休みの旦那は、休みになるとスロットや車いじりに精を出し、子どもと遊んだり、保育園の送り迎えすらしてくれたことがないのです。彼女は、子どもが生まれてから4年間、一度も休日らしい休日を過ごすことなく、ひとりっきりで頑張っていました。
さらに悪いことに、旦那は、なんでも義母と比べて「義母上げ、嫁下げ」をする、マザコンだったのです!
マザコン度合いにびっくり
旦那は結婚するまで実家暮らしで、生活のすべてを、専業主婦の義母に世話してもらっていました。なんと旦那は、実家の台所に入ったことも、掃除や洗濯をしたこともありません。服を脱いだまま風呂に入れば、部屋着と下着が脱衣所に準備されているような暮らしをしていたそうです。
そんな生活力のない旦那ですから、義母並みのお世話を当然のように求めてきました。
食後に食べ終わった器を、台所に持っていくように頼んだだけで
「母さんは、そんなこと頼まなかった」。
デパ地下の総菜を食卓に並べれば
「母さんのごはんは、いつも出来たてで、美味しかった」。脱ぎ散らかした靴下を洗濯機に入れるように頼んだら
「それはお前の仕事だろ。母さんはやっていたよ」。
結婚後、彼女は嫌々ながら、亭主関白な旦那に従ってきましたが、ついに決定的な出来事が訪れたのです。
ついに旦那に反撃!
彼女の息子は、4歳になっても言葉数が少なく、お友達に口で言い負かされると、噛みついたり、押し倒してしまう問題行動を起こすようになりました。保育園の先生から注意されたある夜、ひとりで抱えきれなくなり、旦那に
「家事は一切手伝わなくていいから、せめて子どもと遊ぶ時間を作って欲しい」と頼みました。
ところが、旦那は彼女の訴えを鼻で笑い、
「俺は父さんと遊んだ記憶なんてない。母さんはひとりで子育てしたんだぞ。なんでお前には出来ないんだよ。息子が問題を起こすのも、お前の育て方が悪いんだろう」と言い放ったのです。
心がポキッと折れた音が聞こえた気がしました。気づけば、涙を流しながら、こう言いつのっていました。
「そうね、お義母さんは立派ね。嫁と同じくらいしか稼げなくて、ちっとも使えないくせに、自己肯定感だけ高い息子を育てたんだもの」 もう後はずっと彼女のターン。4年間溜まった鬱憤が爆発しました。
「よくもまぁ仕事だけでそんなにデカイ顔ができるものね。こっちは、仕事に家事、育児、お前の世話と毎日すり切れるほど働いている。息子がお前みたいな使えない人間にならないように、せいぜい義母を反面教師にするわ!」 怒りに震えるAを見て、心底驚いた顔の旦那。言い返すこともできず、唖然としていたそうです。
40年近く純粋培養されきたマザコン旦那が、急にイクメンに変わることはありませんが、最近は靴下を脱ぎ捨てることがなくなり、はじめて保育園の行事にも参加したようです。そして、マザコンの鼻をへし折ってスッキリした彼女は、ママが大好きな子ども達と一緒に、今日もワンオペで頑張っています。
(ファンファン福岡一般ライター)