人と人との出会いと別れ。結びたい縁もあれば切りたい縁もある。そんな悪縁とさよならしたい人におすすめのスポットが、福岡市早良区にあります。「野芥縁切地蔵尊」。住宅街にひっそりとたたずむこの地蔵尊には、男女間のトラブルや病、ギャンブルとの縁切りを求めて全国から参詣者が訪れています。
なにゆえ、ここが縁切り地蔵となったのか、その由来が看板に書かれていました。
奈良時代。青年・兼縄とお古能姫の縁組が決まり、いよいよ輿入れという日に、兼縄が何らかの事情があって逃げ出してしまった。困った兼縄の父・照兼は、「兼縄は急死した」と偽り、使者をお古能姫のもとへ送る。この知らせを野芥で聞いたお古能姫は「もう嫁ぐ家がなくなった」と悲嘆にくれ、ここで自害した。 嘘の知らせを信じ、絶望して亡くなったお古能姫を不憫に思った地元の人が菩提を弔うために建てたのが、この縁切り地蔵だそうです。 それにしても、兼縄はどんな事情があって結婚式当日に逃げ出してしまったのでしょうか?兼縄の父、照兼も「急死した」という言い訳はちょっと行き過ぎた言い訳のように思えるのですが…。いずれにせよ、悲しいエピソードです。。。
真ん中にある石像が縁切り地蔵です。 お地蔵様の体を削って相手に飲ませると願いが叶うといわれていて、どれだけ削られたのか、お地蔵様はもはや形が分からない状態になっていました。。。また、周りにある封筒や手紙には、「○○家と絶縁したい」「ストーカー加害者との縁を切りたい」「病気と縁を断ち切りたい」「パチンコやめたい」などなど、切実な願いが書かれていました。 そして、この男女が後ろ向きになっている絵馬。
切ない…。 正直、異様な雰囲気でちょっと怖い思いもしましたが、良縁を求める人もいれば悪縁を断ちたい人もいる。 ここに祈願に来られた人たちの悪縁がすべて断ち切られますように。