三つ子の魂百までとはよく言ったもので、幼いころに身についた習慣や記憶は大人になってからも何かしらの形で残ります。特に、学校という集団生活で身につけたことは、そうそう簡単に修正できるものではないですよね。 私も東京で就職したばかりの時、みんなで物を持ち上げて運ぶ時に「さんの~が~ハイ」という合図を送り爆笑された記憶があります。今回はそんな学校で身につけた福岡独自の習慣に関する話題です。
■他県出身者は笑ったり戸惑ったり・・・ 体育の授業で、先生の号令で「全員、座れ!」とか「全員、立て!」の後に、「ヤー!」と言って行動するのは、福岡県とその周辺の一部だけだってこと、ご存知ですか? それ以外にも、「体操できる隊形に開け!」とか「元の隊形に、直れ!」でも、「ヤー!」で行動しますよね。 実は他県では、声を発せず無言で行動するんです。 福岡出身者からみれば、無言の方が怖いんですが、どうやら世間一般は「ヤー!」が面白いらしく、度々テレビでもネタにされますね。福岡に転校してきた小学生を持つご家庭は、運動会などで見るこの光景にかなり戸惑ってしまうとか・・・。 ■でもなんで「ヤー!」って言うんだろう? そういえば、博多の伝統行事である山笠では、山が動き出す時に「ヤー!」ってときの声をあげますよね。あれはどちらかというと「イヤァーーー!」に近いでしょうか。こう叫ぶと気合いが入りますよね。 それと同じく、小学校の「ヤー!」も行動する際に気合いを入れるという意味があるんじゃないかなあと考えます。小学生時代はそこまで深く考えず、なんとなく声出ししてましたが。 そういえば、オランダ語ではyesの発音がja(ヤー)ですよね。もしかしたら鎖国時代の風習が影響しているのかも、というのは考えすぎでしょうか。 ■福岡出身者をあぶりだすリトマス試験紙的な何か さすがに大人になって「全員、座れ!」と号令されることはほとんどないでしょう。 だからこそ、ちょっとした拍子につい出てしまう「ヤー!」は「さんの~が~ハイ」と同じく、福岡出身者が他県に行き、初めて「あ、これは福岡だけで通用することなんだ!」と気が付くのです。 他にもついつい出てしまう福岡出身者ならではの習慣、たくさんありそうですね!