俳優の中川大志さんが本格的な舞台に初挑戦する音楽劇「歌妖曲(かようきょく)~中川大志之丞変化(なかがわたいしのじょうへんげ)~」が12月8日(木)~12日(月)、キャナルシティ劇場(福岡市博多区)で上演されます。まだ稽古が始まったばかりという9月30日、中川さんと共演の松井玲奈さん、池田成志さんが福岡市内のホテルで開かれた記者会見に登壇。本作への意気込みや福岡公演で楽しみにしていることなどを聞きました。
「すごく難しいけれど、やりがいがある」(中川大志さん)
「歌妖曲~中川大志之丞変化~」の舞台は昭和の歌謡界。大手芸能プロダクションの鳴尾一族に生まれながら醜い容姿のため闇の存在として生きてきた鳴尾定(なるお さだむ)が、絶世の美男子に変身してトップスター・桜木輝彦となり、一族への報復を企てる復讐劇です。
作・演出を手がけるのは、映画やドラマの脚本でも才能を発揮する倉持裕さん。シェイクスピアの「リチャード三世」をベースにしたストーリーで、定と輝彦は中川さんを想定して書かれたという点も興味をそそります。
中川さんは「いま鳴尾定と変身後の桜木輝彦というキャラクターのコアな部分を見つけているところです。そしてそれをどう表現できるのか考えていますが、すごく難しいです。難しいけれど、すごくやりがいを感じながら、楽しみながら役をつくっています」と意気込みも十分。
一方、松井さんが演じるのは、鳴尾家に恨みを持つレコード会社の社長・蘭丸杏(らんまる あん)。「(舞台に)出た瞬間から最後まで、人を恨んでいる役です。いまその役に向き合っているんですけど、憎悪の中にはいろんな感情や経験があると思うので、本番までに豊かな女性にしていきたいと考えています」
元映画スターで定の父親・鳴尾勲(なるお いさお)を演じる池田さんは「脚本を読んだ段階では、暗いなあと思いましたが、暗いだけではないことを稽古場で実感しています。俳優たちが肉付けしていくとやはり面白いし、これから稽古場でどんどん豊かな舞台になっていくと思います」と本番への期待を込めます。
「福岡でのお芝居は久しぶりで楽しみ」(松井玲奈さん)
福岡公演で楽しみにしていることは? 尋ねたところ…
中川さん「福岡で舞台に立つのは初めてで、福岡のお客さまの前でお芝居をするのが純粋に楽しみです」
松井さん「福岡でお芝居をするのが久しぶりなので、ぜひ地元の方に見ていただけたらうれしいなという気持ちです」
池田さん「博多には(俳優やスタッフが)みんな来たがっています。食べ物はおいしいし、過ごしやすい。そしてお客さんもあったかくて、九州一円から集まってくださるから」
会見の最後は、中川さんからのメッセージで締めくくりました。
「僕らの世代からすると、今回の作品で描かれる世界の時代背景は、ちょっとファンタジーのような感覚もあります。そんな幻想的な世界観も感じられるかと思いますが、登場するのは血の通った人間。人のにおいだったり、温度だったりを感じてもらえる作品にしたいですし、ものすごくエネルギーのある舞台になるはずなので、よろしくお願いします」
音楽劇「歌妖曲~中川大志之丞変化~」福岡公演
日時:12月8日(木)17:30
9日(金)、11日(日)12:30、17:30
10日(土)、12日(月)12:30
場所:キャナルシティ劇場(福岡市博多区住吉1-2-1 キャナルシティ博多 ノースビル4階)
料金:S席13,500円 A席8,500円 ※税込み、未就学児入場不可
問い合わせ:キョードー西日本
電話:0570-09-2424(日曜、祝日を除く11:00~17:00)