お店から買ってきた野菜や果物。冷蔵庫に入れていたらいつの間にかしなびたり、黒ずんだりしたことはありませんか?それ、もしかしたらあなたの保存方法が間違っているのかも…。正しい保存方法で、美味しい野菜を少しでも長く味わいませんか?
冷蔵庫に入れてはいけない野菜がある?
畑や田んぼ、樹木から収穫された後も野菜や果物は生きていて、呼吸をしています。 そのため、長持ちさせるためには育った畑と似た環境にしてあげることが大切。 温度調節もその一つです。 野菜や果物の中には低温を苦手とするものもあり、5℃以下で保存すると劣化・酸化を早めるもの、低温障害を起こすものなどがあります。 なんでも冷蔵庫に入れてしまうのでなく、それぞれの特性に合った保存をしてくださいね。 ■冷蔵庫に入れたほうがよい野菜・果物 レタスやキャベツ、アスパラガス、白菜、ホウレンソウ、スナップエンドウ、カブ、リンゴ、ブルーベリーなど涼しいところを原産とする野菜・果物。 ■冷蔵庫にいれないほうがよい野菜・果物 ・夏野菜…ピーマン、ナス、トマト、オクラ、マンゴー、バナナ、メロンなどもともと熱帯を原産とする野菜・果物。 ・根菜類…ニンジン、ダイコン、玉ネギ、レンコンなどの根菜のほか、ジャガイモ、サツマイモ、サトイモといったイモ類は常温で。ただし、水分の多い新玉ネギ(サラダ玉ネギ)は、冷蔵室もしくは野菜室に入れてください。
そもそも冷蔵温度と常温って何℃のことなの?
では、「常温保存で」と言われた場合、常温って何℃だと思いますか? 常温とはだいたい15℃~25℃のこと。人間も過ごしやすい温度ですね。 冷蔵庫はそれぞれの室内によって異なり、冷蔵室は+1℃~+5℃、野菜室は+5℃~7℃、冷凍は-18℃以下のことをさします。 野菜室は、低温による劣化や障害を防ぐために若干高めの温度設定になっていますので、野菜の多くは野菜室で保存がオススメ。涼しいところで育った野菜は冷蔵室でよいものもありますが、基本、野菜は野菜室でよいでしょう。 夏野菜のキュウリやトマト、熱帯産のマンゴーなどはできれば常温がよいのですが、長期保存するときには、新聞紙に包んで野菜室にいれます。 常温でよい根菜類は、室内に保存しておいて大丈夫です。 野菜室は確かにとても便利な温度設定ですが、だからと言って、これまたなんでもそのまま野菜室に入れてしまうのはNG。やはり畑の環境に似せてあげることが大切です。
野菜を新鮮に保つ工夫アレコレ
野菜はちょっとした工夫で、栄養価を損なわず新鮮な状態に保つことができます。 野菜の居心地のよい環境を野菜室内でも作ってあげましょう。 ■上を向かせて保存するもの…ネギ、アスパラガス、ホウレンソウ、小松菜、など土から上に向かって伸びる野菜は葉先を上に向けて保存します。ペットボトルを切ったものに入れるのが便利です。また、ネギは買ってきたらすぐ刻む、葉物類はゆがく、なども劣化させないポイント。 ■泥がついたままのほうがよいもの…ニンジン、ダイコン、レンコンなどの根菜類は泥がついたまま保存したほうが長持ちします。流通の仕組みで泥を洗ってあるものがほとんどになってしまいましたが、実は泥を洗い落とした時から劣化がはじまっています。産直市場などで泥がついてあるものがあったら購入してみてくださいね。 ■ラップに包んだほうがよいもの…エチレンガスを出す野菜・果物は、ラップやビニール袋に入れましょう。リンゴ、ピーマンなどがその代表です。一つずつ包むのがオススメです。 これから春~夏にかけて、野菜の温度調節も難しくなってきます。せっかく買った野菜や果物が、すぐにダメになってしまってはもったいないですよね。賢い保存方法を知って、ムダをなくしましょう。