日本には47の都道府県があり、そのうち沖縄を除く46の都道府県の県庁所在地となる都市には、必ず都市の顔となるJRのターミナル駅があります。そして、大阪市=大阪駅、広島市=広島駅のように都市名=駅名となっている都市がほとんどですね。例外と言えばさいたま市(合併前は浦和市=浦和駅でしたが)と神戸市(三宮駅)、そして福岡市(博多駅)の3都市だけなんです。※鹿児島市は鹿児島駅ではなく鹿児島中央駅ですが「鹿児島」の文字が入っているためここでは除外しました
そんな福岡市のターミナル駅となる博多駅。博多阪急にアミュプラザ博多、博多マルイやJRJPビルの開業も後押しし、近年買い物客や観光客で連日にぎわっていますね。まさに政令指定都市の中心部にふさわしい盛り上がりです。 ■博多駅は例外!都市のターミナル駅と都市名は一致する?
■いや・・・。ちょっと待った。福岡市の中心は天神やろ!
とはいうものの、昔から買い物と言えば天神、という人も多いでしょう。 老舗百貨店の岩田屋、大丸、三越、そして天神コア、福岡パルコ、イムズ、ソラリア、ノース天神とショッピングビルが建ち並び、九州一の繁華街と言われている天神エリア。東京都心部に勝るとも劣らない商業集積度は九州各地から若者を呼び寄せる吸引力を持ち、古くは「かもめ族」「つばめ族」といった単語を生み出しました。 今でも老若男女問わず多くの買い物客が押し寄せ、また企業の立地も多いため朝晩のラッシュ時の混雑も九州一と言われており、まさに福岡市を代表する街となっていますね。 ■天神vs博多戦争勃発!? 地下鉄で3駅、バスでも10分程度しか離れていない天神と博多ですが、少しさかのぼれば主に商業地としての立場は天神が圧倒的な優位に立っていました。 長年博多駅周辺には駅ビルの井筒屋以外に主となる商業施設が無く、どちらかというと企業の集まるビジネス街という側面が強かったように思います。しかし、駅ビルリニューアルを機に次々と大規模商業施設が誕生し、今では天神に迫ろうかというほどの集客力を見せているのです。 この天神vs博多の戦いは、例えるならば老舗の大手メーカーvs新興ITベンチャーといった感じでしょうか。安定した基盤の上に流行を巧みに取り入れ新たな価値を生み出していく天神エリアと、チャレンジ精神を表に出し新しいトレンドを造り上げていく博多エリアといった様相です。 ただ、バチバチと火花を散らせる戦いではなく、ともに福岡市を発展させていきましょうといった感じがします。良きライバル関係にあるこの2つのエリアが互いに切磋琢磨し、質の高い競争を繰り広げるのを間近で見られるのは、福岡人として嬉しいですね。