信仰の島・黒島(九十九島)で自分を見つめ直す

「MIKIファニット」

出典:ファンファン福岡

今回は、 「九十九島って、99の島じゃないんですね」 そう言ってスタートした、長崎県佐世保市九十九島で一番大きな島『黒島』への旅をご紹介します。

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九十九(くじゅうく)とはたくさんの数の意味、ほんとは208の島があるそうです。

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ここは素朴な日本の島なのに、なぜか異国の香りを感じます。黒島は、江戸時代から約250年の弾圧から逃れた隠れキリシタンが多く移住し、今でも島民の7~8割の方がキリスト教信者とのことです。島のいたるところで、キリスト教弾圧と信仰の歴史が垣間見ることができますが、異国情緒を感じさせるのかもしれません。

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黒島(くろしま)という名前の由来も、ポルトガル語で十字架を意味する「クルス」から、「クルス島」となり、それが転じて「クロ島」となったという説があります。黒島天主堂を建築したフランス人マルマン神父も眠る黒島カトリック墓地の墓石は、みな十字架の形です。島で産出する御影石でできているので黒く輝いています。驚いたのは埋葬の仕方です。なんと「土葬」だと聞いて驚きました。調べてみると、火葬率は約99.97%(平成27年度衛生行政報告例より)。・・・ということは、0.03%は今でも土葬なんですね。

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まあ考えてみれば、米国やフランスでも土葬は普通に行われているし、所変われば…なのかも。育った環境下でそれぞれの価値観なので、ひょっとしたら人によっては「え?!火葬をするの?」と感じるかも。そう言えば、先月旅したインドのガンジス川では、当たり前のように川べりで火葬して川に流すとのことでした。 ふと「自分の最期はどのようにしたいか…してもらいたいか…。」そんなことが頭に浮かびました。

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さて、黒島のシンボルでもある世界遺産候補の黒島天主堂は、圧巻です。「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」のひとつとしてあげられています。天主堂はマルマン神父の指導の元、島の信徒全員の奉仕により、1902年に5年の歳月をかけ、造られたそうです。

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約250年の受難の歴史を経て、信じることを諦めず、やっと堂々と「自分はキリシタンだ」と、信教の自由を手にした信徒たちは、献金、そして信心の労働奉仕でこの教会を建設していったそうです。 柱の土台に島産の御影石、祭壇の床は有田焼のタイル、マルマン神父手作りの説教台。建設のための煉瓦は、一部は信徒たち自身の手で焼かれ、なんと約40万個の煉瓦を積み上げていったそうです。また天井板の木目は、全て刷毛による手書きのだそうです。 ひとつひとつ焼いて、ひとつひとつ積み上げる。ひとつひとつ書いていく。信仰への思いが伝わってくる、気の遠くなるような作業がそこにありました。あの天主堂の大きさを作成するに島の人口を考えると、その作業はとても大変だったのは言うまでもありません。

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目を閉じると、信徒さんたちがみな笑顔で汗を流す姿が浮かんできます。それは親から子へ、そして子から孫へと受け継がれていきます。細く長く、250年もの間、信仰の灯を絶やすことなく、日々の暮らしを営み続けた信徒たち。明治という新しい時代を迎え、隠すことなく、偽ることなく、胸を張って、信者と名乗ることができ、信仰の拠り所といえる教会を自らの手で作り上げた時の信徒の喜びが伝わってくるようでした。 自分は人生で何を考え、何をしていくべきなのか? 黒島天主堂は、人生をゆっくり考えるのに最適な場所かもしれません。私も今、節目の年を迎え、自分のことを見つめ直す時期。このタイミングにこちらの島を伺えたことが、ありがたかったです。 この黒島への旅、日帰りでも楽しめますが、次回は民宿に泊まり、浜で沈む夕陽をみて、朝の空気とともに、黒島天主堂に行くのもいいなあと考えています。皆さんもどうですか? 最後にグルメ情報を二つ。 一つは島めし。中でも鯛の塩炊きが美味しかったです。海水と同じ塩分濃度で炊いたもの。調味料の醤油がなくても、海水で作っていたという漁師飯だそうです。島豆腐も豆独自の甘みを感じました。

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二つ目は、黒島名物「黒島ふくれまんじゅう」 自分で作ることもできます。指導の先生のおばさまがたとのやりとりが楽しいです。

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プク〜っとふくれる饅頭、その名も、ふくれまんじゅう。 もちもちっとした食感、できたてのホカホカぶりがたまらなかったです。

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写真撮影:山本美千子

※情報は2017.10.20時点のものです

出典:なまはげみき

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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