チャッチャッチャ、チャラッチャ♪と軽快なリズムで踊る、熊本の夏の風物詩「火の国まつり」。そして「火の国まつり」といえば「おてもやん総踊り」!でも、「おてもやん総踊り」の歌詞の意味を知らない人も多いのではないでしょうか?そこで今回は意味をご紹介します
「おてもやん総踊り」って、そもそもどんな意味があるの?
今でこそ熊本を代表するキャラクターといえば「くまモン」ですが、くまモン登場前は「おてもやん」の存在感が圧倒的でした。
「くまモンもん」(MV) ※英語歌詞字幕付き “Kumamonmon” with English superimpose
すごいですね。くまモン。 一昔前まで「熊本=おてもやん」のイメージが、すっかり「熊本=くまモン」になりました! ところでこの「おてもやん」。歌詞をみなさん、ご存じですか?
※【おてもやん歌詞】 おてもやん あんたこの頃嫁入りしたではないかいな (おてもさん、あなた最近結婚したんじゃないの?) 嫁入りしたこたしたばってん (結婚したことはしたけれど) ご亭どんがぐしゃっぺだるけん、まあだ杯ゃせんだった (旦那がブ男なので(天然痘のあとが残っているので)、まだ三々九度の杯はしてないの) 村役(むらやく)鳶役(とびやく)肝入り(きもいり)どん (村の役付きさんや火消しの頭や仲人さん) あん人たちのおらすけんで あとはどうなっときゃあなろたい (いろんな世話役がいらっしゃるので、あとはうまくとりなしてくれるでしょ) 川端町つぁんきゃあめぐろたい (それより、川端町の方に回って歩きましょう♪) 春日ほうぶらどんたちゃ 尻ひっぴゃーで 花ざかり花ざかり (春日のかぼちゃのような男たちが裾を引っ張ったりして、私は人生の花盛りなの♪) ピーチクパーチクひばりの子 玄白なすびのいがいがどん (ひばりのように浮かれっぱなしの男や、野暮ったいイガグリ男たちは私の趣味ではないからね!)
結構、すごい歌詞です。。。(((( ;゚д゚)))アワワワワ おてもやんって、自由! 「おてもやん」は幕末ごろにできた歌で、当時は熊本の花柳界のお座敷歌として歌われていたそうです。この「おてもやん」について「歌詞の続きを調べてほしい」という要望があり、今回調べてきました!(続きもあるんですね・・・) そして、「肥後民謡風土記」でみつけた続きの歌詞がこちら。 一つ山越え も一つ山越え あの山越えて 私はあんたに惚れとるばい 惚れとるばってん 言われんたい おいおい彼岸も近まれば 若者(わきゃもん)衆も寄らすけん 熊本(くまんどん)の夜聴聞詣(よじゃもんみゃ)りに ※夜説教を聞くこと ゆるゆる話も きゃあしゅうたい(ついでだからやりましょう) 男振りには惚れんばな 煙草入れの銀金具が それがそもそも因縁たい あかちゃかべっちゃかちゃかちゃかちゃ おてもやんは、見かけだけでなく、煙草入れの銀金具が素敵だとかそういう男っぷりに惚れる女性のようです。なかなか粋な女性ですね。 「おてもやん」については、肥後(熊本)の若い女性の通称とも、明治の終わりに実在した人物ともいわれているそうですが、真相は定かではありません。作詞、作曲、 振付けは慶應元年生まれの永田稲(イネ)と伝えられています。
何はともあれ、陽気な「おてもやん」に元気をもらった気がしました。
2016年4月に発生した熊本地震で、熊本のシンボル、熊本城は痛々しい姿になっていますが、「おてもやん」の明るい精神で、熊本が再び復興する日を待ち望んでいます。
150年以上歌い継がれる「おてもやん」。こんな映像もありました!
おてもやんのサンバのリズムに合わせて熊本の街を巡ると、景色がまた一変するはず✩くまモンだけではない、イケイケおてもやんと一緒に、みなさんもぜひ熊本の魅力を体感してみてください!