暮らし上手のヒント(8)アニサキスによる食中毒を知って予防しましょう!<PR>

 日本人には、昔から刺身や寿司など生で海産物を食べる食習慣が昔からあります。生で魚介類を食べる場合には、素材の鮮度や注意書きをしっかり確認しましょう。場合によっては、アニサキスによる食中毒にかかる可能性があります。安心で安全に魚介類を食べるために、アニサキス食中毒に関する正しい知識を身につけておきましょう!

アニサキスってどんな生き物?

 アニサキスは、寄生虫の一種で、アジやサバをはじめ、150種ほどの魚介類に寄生しています。魚が死んだ後には、内臓から身の方へ移動することがあります。
 体長2〜3cmくらいの白い糸のような形をしていますが、写真のようにリング状に丸まった状態で内臓に付着していることが多いです。

アニサキスによる食中毒「アニサキス症」とは?

 アニサキス症は、魚介類に潜んでいるアニサキスを誤って口にしてしまい、アニサキスによって消化管が刺激されることで発症します。

●原因になりやすい魚介類は?
 サバ、サンマ、アジ、イワシ、ヒラメ、サケ、カツオ、イカなどの魚介類の刺身、冷凍処理をしていないシメサバなどの加工品です。

●具体的な症状とは?

 ・胃アニサキス症
 アニサキス症のほとんどが「胃アニサキス症」といわれます。魚介類を食べた後に胃の痛み、吐き気、下痢などの激しい消化器症状が起こります。アニサキスは人間の体内では生存することができないため、基本的には数日で症状は治まりますが、重篤なアレルギー反応にいたることも稀にあるため医療機関の診療を受けましょう。
 ・腸アニサキス症
 稀に腸で発症する「腸アニサキス症」の場合もあります。加熱処理がされていない魚介類を食べてから、半日から数日後に「胃アニサキス症」と同様に嘔吐や吐き気、激しい下腹部の痛みが現れます。無症状のこともありますが、症状が悪化すると腸閉塞や腸穿孔などの合併症を引き起こすことがあるため注意が必要です。

アニサキス症の予防方法について

●速やかな内臓処理
 魚を丸ごと1匹で購入したら、よく冷やして持ち帰り、すぐに内臓を取り除いてよく洗いましょう。購入して持ち帰る際は、鮮度が落ちないよう、氷や保冷剤で冷えた状態を保つことが大切です。また、内臓を生で食べることは避けましょう。

●目視でよく確認を!
 アニサキスは大きさが2〜3cmなので目視で確認できます。手元を明るくし、よく確認しながら調理しましょう。また、アニサキスは白色で、白いまな板の上では見えづらい場合もあるので、注意しましょう。

●「生食用(刺身用)」の表示のないものは生食しない
 お店で購入する「生食用」の魚介類は厳しい衛生管理がされています。「生食用」の表示がない魚介類は加熱調理して食べましょう。

●冷凍する
冷凍(-20℃、24時間以上)すればアニサキスは死んでしまいます。

アニサキス症の予防に関する間違いに要注意!

アニサキスが付いていた魚介類は食べられない?→間違い!

 アニサキスは加熱調理(中心温度70℃以上)で死滅します。内臓でアニサキスが見つかっても、加熱すれば食べられます。

酢や塩に漬ければ大丈夫!→ 間違い!

 アニサキスは酸に強く、調味料などでは死滅しません。酸の強い胃の中でも数日は生きています。

よく噛んで食べれば大丈夫!→ 間違い!

 アニサキスの身体はとても固く、噛みちぎるのは困難です。

【コラム】福岡市食品衛生検査所とは?

 福岡市食品衛生検査所は、福岡市の鮮魚市場と青果市場にそれぞれ設置されています。食品衛生検査所の職員は食品衛生監視員で構成されており、食品の流通拠点である市場の監視や食品の検査をして、消費者の食の安全を守る役割を担っています。

●問い合わせ
福岡市 保健医療局 生活衛生部 食品安全推進課
Email: shokuhinanzen.PHB@city.fukuoka.lg.jp

提供:福岡市

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