バイオテロ同然!餅つき大会に現れた感染症親子に怒り心頭

 新型コロナウイルスの感染拡大が続きますが、他にもインフルエンザやノロウィルス、溶連菌…。寒さが厳しくなるにつれて、流行する冬の感染症。我が子が感染するのも恐ろしいのですが、看病するはずのママが感染すると、家庭の機能は完全停止。みるみるたまっていく洗濯物や食器、埃っぽい部屋をさらに汚す子ども達。少しでも横になっていたいのに、ボロボロの体を引きずりながら、家事や育児をせざるを得ないのです。それゆえママ達は、感染症を防ごうと必死になるのですが、まさかの場所に感染源が現れたのです。

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 筆者が住む街では、町内の子ども会の活動が盛んで、お祭りや花火大会など、季節にちなんだ行事が行われます。昨年の話ですが、恒例の餅つき大会が開催されて、手伝いに出かけました。 「今年は一段と寒いね。この時期に餅つきをやると、風邪で来られない子がいるから可哀想だね」「子どもの通う小学校では、もうインフルエンザで学級閉鎖したのよ。予防接種しても、感染する時もあるから不安だわ」  そんな世間話をしながら、餅つきの準備をするママ達は、みんな割烹着を着て、マスクと手袋着用、衛生上のトラブルがないよう細心の注意を払います。熱々の餅米を臼に移し、もわぁと湯気が上がると、周囲の子ども達はワッと盛り上がり、「早くお餅をつきたい!」と催促するので、子ども達に順々に杵を渡して餅をついてきました。  その様子は、まさに日本のお正月ならではの風景。毎年、寒さに震えながら、準備をする価値があるなと思います。  そうこうしている内に、ぽってりとつきたての餅が出来上がりました。さっそく、餅を小分けにして、みんなで味見をします。 「私、醤油がいいな!」「きなこも美味しい!!」 大騒ぎの子ども達を微笑ましく見ていると、少し離れた場所で、「僕も一緒に食べたい!」と騒いでいる子がいます。困り顔のママは、小分けにした餅を、密閉容器に入れて持ち帰る様子。 「ここで食べてもいいんですよ」と声をかけると、思いがけない言葉が返ってきました。

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「うちの子、今、胃腸炎なんです。でも餅つきはずっと楽しみにしていたので、お餅は貰って帰って家で食べようかと思って」    胃腸炎に感染中と言われた子は、マスクもつけずに、「帰りたくない!ここで食べる!」と大騒ぎしています。しかも、ただ餅つきを見ていただけでなく、先ほど子ども達に杵を渡した時、この子もしっかりと杵を握 り、餅をついていたのを思い出しました。  胃腸炎の子に、100人弱が食べる餅をつかせたの?万が一、胃腸炎が感染したら…と唖然としてしまいます。

 気づけば、他にも早く帰る親子が数人いて、餅を持ち帰る袋はないかと尋ねています。嫌な予感がして声をかけると、こちらもまた感染症!! 「もうインフルエンザは治っているけれど、自宅待機の期間中。だから早めに帰ります」「餅つきを見ている間、寒くって!風邪が悪化しそうなので、家で食べます」 悪気もなく答える親にびっくり…。  この餅つき大会に一緒にお手伝いとして参加していた友人は、普段子どもを保育園に預けていて、インフルエンザや胃腸炎に感染してしまうと、1週間近く仕事を休まなくてはいけないので、感染症対策は死活問題。  まさかの感染症親子達の出現に、「許せない!こんな大人数が集まる場所で、口に入れるものを作っているのに、感染症の子どもを連れてくるなんて!!バイオテロも同然だよ!」と憤慨していました。  どうか、感染症にかかっている時は、自宅で安静にしてくださいと、心の中で唱えるしかなかったのでした。 (ファンファン福岡一般ライター) ※インフルエンザや胃腸炎はただちに感染するものではありません

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