何でも欲しがるクレクレママ 息子がスカッと撃退した話!

息子の幼稚園になんでも欲しがる「クレクレママ」がいました。子ども同士が同じクラスで仲が良かったこともあり、お互いの家を行き来する仲になったのですが、仲が良くなるとますます図々しくなり困った事態に。そんな時、物をはっきり言えない私に代わって、息子がスカッとさせてくれた出来事です。

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何でも欲しがるクレクレママ

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 息子が年長クラスになった年。仲のいいママ友もできて、親子でとても楽しい幼稚園ライフを送っていました。そんな中、初めて同じクラスになったのは、ちょっと有名なママです。そのママはなんでも欲しがるクレクレママ。恥じらいもなく何でも欲しがるのだそうです。

 そんなママの息子と、うちの息子が仲良くなりました。よほど気が合うのか、幼稚園が終わってからも遊ぶ約束をしてくるように。

 当時、うちにはまだ1歳にならない次男がいたので、お友達の家に行くよりも来てもらったほうが都合がいい状況でした。そこでクレクレママ親子がうちに遊びに来る事に。噂には聞いましたが、実際幼稚園で話す感じでは、そんなに悪い人ではなさそうだと思っていたのですが…。

わが家での行動にドン引き!

 うちに来て、子どもたちが遊んでいる間に2人でお茶をしました。すると早速クレクレ発動! やたらと息子や私の持ち物を褒め始めます。
 「あなたってほんとセンスがいいわね。洋服も素敵」褒めてもらって悪い気はしません。

 すると
 「何かいらないものある? あなたのものなら何でも欲しくなっちゃうわ。何かちょうだい! ほら、息子君、今もいい服着てるじゃない? うちの子小さいからサイズアウトしたら譲ってね! 予約しとくね」初めて家に来てこのありさま。噂を信じてなかった自分がバカバカしく思えました。

 私は言いました。
 「服は次男もいるので譲るのはちょっと…。不用品はすぐにリサイクルショップに持って行ってしまうので、何もないです。」
 すると
 「大丈夫! うちの子が着たらちゃんと弟君にまわすから。うちの子は砂場遊びも嫌いだしそんなに汚したりしないから安心して」となぜか自信満々。

私の代わりに息子が一言!

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 こんなこと初めてで戸惑っていると、息子が私のもとへ来ました。そして、いつになく凛々しい表情で言いました。
 「おばちゃん。これは僕の弟にあげるやつだからあげないよ。おばちゃんもほしかったらお店で買ったらいいよ。お友達に嫌なことを言うと仲良くできないって先生が言ってたよ! ママが困った顔をしていたから、おばちゃん気をつけてね」

 息子の言葉に私もクレクレママも絶句。私は、いつの間にか成長している息子に逞しさを感じました。子どもに言われて、さすがのクレクレママも黙りました。さっきまでの勢いが噓のようです。

 ちょうど時間も夕飯時になったのでそのままお開きに。クレクレママ親子はなんとなく気まずいような雰囲気で帰っていきました。

知らない間に成長していた息子

 息子は
 「ママ困っていたでしょ? 僕はママが困ったらすぐわかるんだ。パパと約束したんだ。パパがいないときは僕がママと弟を守るんだ!」その言葉に、私は涙が出てきました。

 小さな体で私を精一杯守ってくれた、息子の成長が嬉しくなりました。そういう意味ではクレクレママに出会ったことも悪いことばかりではありません。

 その後クレクレママがうちに遊びに来ることはありませんでした。幼稚園で会ってもあいさつ程度。でも幼稚園では息子同士は仲良く遊んでるようです。

 火のないところには煙りは立たない。本当にその通りだと痛感した出来事でした。

(ファンファン福岡公式ライター / まぁこ)

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