福岡の車=宗像大社のステッカー、ですよね!
「車を買ったら、まずは宗像大社へ!」 福岡ではこんな文化が根付いています。 福岡で走っている車を見ると、やたら宗像大社(宗像市)のステッカーを見かけます。皆さんの車やご実家の車にも付けてませんか? 「交通安全のお守り」生みの親 宗像大社といえば、「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」として世界遺産への登録で注目を浴びていますが、福岡では交通安全の神様として名高いですよね。 なんと、自動車専用の交通安全のお守りを全国で先駆けて生み出したのは、宗像大社なのです。昭和38年に誕生し、今も当時と変わらぬデザインで授けられています。 約800台止まれる広ーい駐車場には、お祓い専用の停車場所と祈願殿があるんですよ。車のお祓いや交通安全を祈願する参拝客でにぎわっています。 古代、宗像大社は、朝鮮や大陸と日本をつなぐ海上交通の要衝地でした。大和朝廷や遣唐使らが、航路の安全を祈っていたそうです。 その歴史は深く、日本書紀(645年)には、祀られている宗像三女神が「道主貴(みちぬしのむち)」と記されています。 さらに、二千数百年前の人が交通安全を願った石製の人形(ひとがた)、馬形、船形が国宝として今に伝わります。 ご利益ありそう感たっぷりな歴史的な説得力があります。「道」の交通安全の神様として、いにしえから敬われてきたんですね。 ハンドル握るその手にも安全の心を このように交通安全祈願への思いが強いはずなのに、「福岡では車の運転に気をつけて」と言われてしまうイメージがつきまといます。 せっかちな性格な人が多いせいかもしれませんね。 せっかくお守りやステッカーで交通安全の神様を乗せた車。ハンドルを握るその心にも、余裕と思いやりを乗せて走りたいですね。