福岡市東区若宮にある【青葉レディースクリニック】、小松 一 理事長に高齢妊娠・出産についてインタビュー
35歳で高齢出産、40歳を過ぎると超高齢出産 日本産科婦人科学会の定義では、35歳以上で妊娠出産することを高齢出産と言います。40歳を超えると「超高齢出産」となり、流産や早産だけでなく、妊娠高血圧症候群をはじめとしたリスクも高まります。 当院でも先日46歳の出産を扱いましたが、実は私どものような個人病院で高齢妊婦を受け入れるのはとても珍しいことです。多くの高齢妊婦の方々は、昔から憧れていた個人病院で産みたくても「高齢出産は大病院・大学病院で」と断られることがほとんどです。晩婚化が進み、35歳以上の妊娠が珍しくなくなっている現在でも、それほどのリスクをはらんでいます。
人生経験豊かだからこそ余裕をもった妊娠出産が可能に しかし、高齢出産はそのようなリスクばかりではありません。若いうちに思いきり働き、夫婦二馬力で頑張ってきた分、そのような夫婦には経済的余裕があります。また、人生経験豊富な「オトナの妊娠」は心にもゆとりがあり、広い視野や多彩なネットワークで妊娠・出産に対応できる精神的余裕がある方や思慮深い方が多いように見受けられます。すでに周りが妊娠・出産・子育てを経験しているので良い情報が入りやすいなど、準備万端で出産に向き合うことができます。 体と心を労りながら妊婦ライフを楽しんで 高齢妊婦の方に 一 番取り組んでいただきたいことは「適度な運動」「バランスの良い食事」というシンプルな生活習慣です。高カロリー、高脂質の食事はやめて「自分は若い妊婦より気をつけなければならない」という意識をもつことが大切です。妊娠中の体重増加の上限は中肉中背の方で10~12㎏前後。これは学会によりガイドラインが異なるので、妊婦健診などで医師に相談してください。 また、高齢出産の方は不妊治療に取り組んでおられた方が多く「着床すること」「お腹の中で育つこと」そして「産むこと」が目標になっている方がおられます。そういう方は分娩後に燃え尽き症候群が発症し、果ては産後うつに繋がることも。「母性」を育めるよう、ストレスのない妊婦生活を楽しんでください。
■POINT■ 適度な運動とバランスの良い食事。些細なことでも気軽に相談を 高血圧、肥満、糖尿病といった生活習慣病は高齢出産が抱えるリスクを高める要因の一つです。母体と胎児の安全と健康を守るために軽いウォーキングなど適度な運動と、脂質を控えた食事を心がけると良いですね。
青葉レディースクリニック 電話:092-663-8103 住所:福岡県福岡市東区若宮5-18-21 休診日:日曜・祝日 診療時間:月・火・木・金 9:30~12:00、15:00~18:00、水・土 9:30~12:00 ※初診の受付は17時まで ※予約制