福岡市は19日、博多区那珂の青果市場跡地(約9㌶)の再開発事業者に、三井不動産と西日本鉄道、九州電力の企業グループを選んだと発表した。同グループは、三井不動産が展開する大型複合商業施設「ららぽーと」を2022年春に開業させる。ららぽーとは九州初進出で、核テナントとして子ども向け職業体験テーマパーク「キッザニア」も九州に初めて出店する。
世界で展開している人気の職業体験施設「キッザニア」が福岡に来る!
ららぽーとは、関東を中心に全国13カ所にあり、家族や女性向けの施設造りを得意としている。福岡では、6階建ての本棟(延べ床面積13万9010平方㍍)や、キッザニアが入る4階建ての別棟(1万2560平方㍍)などで構成する。 核テナントのキッザニアは、メキシコ発祥で世界約20カ国で展開。国内では東京と兵庫のららぽーとに出店している。消防署や銀行、病院など約100種類の職業体験が楽しめる施設として人気が高く、観光客も多い。名古屋市に開業するららぽーとにも出店計画があり、福岡が国内4カ所目となる見通しだ。 また200㍍トラックを備えた「スポーツパーク」、子どもが遊べる「わいわいパーク」、体験農園「アグリパーク」など特色ある広場を計10カ所に配置するのが特徴で、部活動や地域の祭りなどの会場として無償で貸し出すという。農園で収穫した野菜を調理できる施設や保育園、医療モールも設ける。 西鉄はバスターミナルを設置し、福岡空港や主要駅などからの路線バスを新設する。九電は、省エネ技術などを施設運営に生かす。 跡地は、1968年に開場した青果市場が2016年にアイランドシティ(福岡市東区)へ移転したことに伴い、市が売却を決定。空港やJR博多駅に近い広大な敷地として注目を集め、売却先の公募には、JR九州▽イオンモール▽イズミ-をそれぞれ中核とする三つの企業グループも応募した。 市は、跡地購入の入札価格(最低118億円)や事業計画を審査。三井不動産のグループの落札価格は190億円だった。次点はJR九州や住友商事などのグループだった。
キッザニアは福岡のどの場所にできる?
■「九州初」で広域集客へ、多彩な広場に高評価 福岡市博多区那珂の青果市場跡地(約9㌶)の再開発事業者に三井不動産を代表とする企業グループが決まった。同社が展開する商業施設「ららぽーと」や、核テナントの子ども向け職業体験テーマパーク「キッザニア」のほか、多彩に利用できる多くの広場も設ける計画で、地域住民に加え、広域からの集客にもつながりそうだ。
ららぽーと、キッザニア共に福岡進出で交通アクセスも向上することに!
ららぽーと、キッザニア共に九州初進出。ららぽーとは関東を中心に全国13カ所で展開する大型商業施設で、デザイン性の優れた施設づくりで定評がある。国内では東京と兵庫県の2カ所にあるキッザニアには、昨年度は合わせて約155万人が来場している。 さらに地域イベントや部活動で利用できるスポーツ施設など10の広場を計画。敷地面積の4割超となる約3万8千平方㍍を充てる。体験農場や福岡・九州の食を集めたエリアも設ける。敷地内に設けるバスターミナルは、福岡空港や主要駅と路線バスで結び、交通アクセスも向上させる。
福岡市の評価結果によると、広場などの空間の項目が満点の100点。子どもたちが気軽に運動できる空間や、地域がイベントや災害時に利用できる空間などを求める市の期待に応えた形だ。福岡・九州の魅力向上に資する機能やにぎわいを創出する取り組みや機能も高評価だった。 三井不動産は「福岡市南部で重要な拠点となり得る場所で、希少な大規模の土地。(提案した)3社の持つ知見で福岡市の成長に貢献したい」としている。