今回は、赤ちゃんのいちご状血管腫についてお話します。
いちご状血管腫とは?
生後間もない赤ちゃんや乳幼児の体にできる赤いあざは、いちご状血管腫とよばれる良性の腫瘍です。別名、乳児血管腫ともよばれています。早いと生後2~3週間で赤あざが現れますが、遅い場合は生後3ヶ月くらいまでの間に発生することもあります。 初めのうちは小さいあざでも、成長とともに大きくなるのが特徴で、大きくなるに従ってあざは盛り上がり表面はいちごのような粒々になることからいちご状血管腫とよばれるようになりました。 表面だけが膨れ平面的に広がっていく「局所型」と、こぶのように膨れる「腫瘤型」、皮膚の深い場所に血管腫ができる「皮下型」の3つのタイプがあります。皮下型のみ、見た目の変化がなく赤いあざも現れません。
いちご状血管腫の原因と症状
赤あざには、生まれつきのものと後から発生するものとがありますが、いちご状血管腫の場合は後者です。生後数週間で、毛細血管が異常に増殖してしまうことが原因であり、発生場所は顔や手、頭など様々です。 いちご状血管腫自体は、ぶよぶよしている大きいあざということ以外の症状はありませんが、顔にできている場合は場所によって目を開くのが難しくなったり、視力発達の低下を招いてしまうこともあります。これは、いちご状血管腫がまぶたやその付近にできて目を覆っている場合に限りますが、ほかにも喉などにできている場合は呼吸障害などを引き起こし、命を危険にさらしてしまうケースもあるので注意が必要です。 それ以外の場所にできている場合は、特に心配となる症状はありません。