みなさん、絶体絶命のピンチを前に、あきらめずに何かを「突破」したことがありますか? 小さなトラブルから大きな事件まで、身の周りではいくつもの突破劇が起こっているはずです。 そんな突破エピソードから知恵と勇気が学べるテレビ番組「THE突破ファイル」(FBS福岡放送)が10月25日(木)夜7時からスタートします。
そこでファンファン福岡では、FBS福岡放送「バリはやッ!ZIP!」でおなじみの森洸(もり・ひかる)アナウンサーと一緒に、福岡で活躍中のタレントさんに「突破」エピソードを尋ねました。 第1回目はパラシュート部隊の斉藤優さんです。
カン違いは長く持たず。「福岡に行ってこい」は突然に! 森 斉藤さん、きょうはよろしくお願いします! 10月12日はお誕生日でしたね、おめでとうございます。 斉藤 ありがとうございます。30代を突破しましたよ、ついに責任ある40歳に突入ですよ。 森 お、早速、キーワードが出ましたね(笑)。では、その40年を振り返って、絶対絶命のピンチというのを聞かせていただけますか。 斉藤 それはもう、ピンチの連続、突破の連続でしたからね~。 中でも大ピンチだったのが、俺らが福岡に来た、今から13年前の27歳のときですね。 会社(ワタナベエンターテインメント)に「福岡の仕事決まったよ」と言われて。「泊まりですか?」って聞いたら「住み込みで」って。 俺らパラシュート部隊の2人とゴリけんさんの3人。 森 住み込みって(笑)。そもそも東京でずっと活動されていたのに、なぜ福岡に? 斉藤 東京で売れていたら、来てないわけですよ…。実は20歳のときに内村(光良)さんの深夜のお笑い番組に出るチャンスがあって、そこで内村さんがたまたま笑ってくれたんです。 それで相方のペペと「これはちょろいな」とカン違いしちゃった。20歳で上京して、3カ月くらいで若手のライブで優勝して、番組にも出られて。
森 それからは、とんとん拍子に? 斉藤 でもそれは、お笑いのルールを知らずに前に出ていたんで。少し分かってきて周りを見渡したら、さまぁ~ずさんとか、くりぃむ(しちゅー)さんとか、手練ればかり。 力の差に気付いたら、何もできなくなって…。 森 番組に呼ばれなくなったんですか? 斉藤 それが呼ばれるんですよ、まだ。けど「なんで呼んでんだ」ってくらいスベるんです。そしたらもう怖くなって。 相方は本番直前で吐いたり、眠れなかったり。前にも出られず、負の連鎖に。 うまいこといかないなあというのが続いていた時に、福岡行きの話が突然出たわけです。
給料2万円の大ピンチ。テレビ雑誌片手に何をした? 森 福岡でひと花咲かせてやろうと思いましたか? 斉藤 もちろん。大ピンチでしたもん。当時、自分にはすでに子どもがいたんですよ、1歳の。なのに給料は前説(まえせつ)代の2万しかなかった。 だから3人で「東京でやってたっていう感覚を捨てよう」と話しました。「一からスタートしよう」それを絶対的なルールにして。 マネージャーもいなかったから、mixiで自分たちで仕事を取りました。 森 ミクシィ、ナツカシイ! 斉藤 福岡の番組を知らないから、テレビ雑誌で番組を調べてテレビ局に電話して「すみませんワタナベエンターテインメントから来たんですけど」とか言って。ナベプロしか武器がないから。 森 そんな営業活動で決まったんですか? 斉藤 いやいや、たらいまわしに(笑)。最終的には、最初に拾ってくれたのはラジオの人でしたね。 森 全部自分たちで電話をかけていたんですね。 斉藤 名刺の裏に「何でもやります」って書いてたから、引っ越しの仕事や運動会のお父さんの代走とかきましたよ。 森 えーー! やったんですか?? 斉藤 断りませんよ。お金なかったし、子どももいたし。
華大からのアドバイス「福岡あるある」とは!? 森 ピンチを乗り越えるにあたって、何が一番のモチベーションでしたか。 斉藤 やっぱり…負けて福岡に来たわけだから「もう負けられない」と。ここで負けたら終わりだぞと。 森 改編期の飲み会に潜入していたみたいな話も聞ききましたが。 斉藤 改編前だけじゃなく、3カ月前からロビー活動。テレビ局の喫煙所に顔を出して。喫煙所には仕事が転がっているという(笑) 森 どなたかから福岡でのアドバイスがあったりしましたか? 斉藤 これは俺らのラッキー突破ポイントでもあるんですけど、華大(博多華丸・大吉)さんと入れ替わりだったんです。 華大さんが35歳で上京したのが、俺らが福岡入りする1年前。だからタイミング的にもよかったし、華大さんが東京に行きたての時にワタナベの芸人にお世話になっていた。中山ヒデ(中山秀征)さんとかに。 それで「俺たちも他事務所のおまえらもかわいがる」と言ってくれて。だからヒデさんのおかげもあるんです(笑) 森 はははは。元をたどれば! 斉藤 華大さんが番組でいじってくれたり、東京の番組で「福岡でパラシュート部隊とゴリけんが頑張ってる」と言ってくれたり。 あと、華丸さんから言われたのは「福岡は酒とゴルフ」と。アドバイスに従いましたよ。元々酒は飲めなかったのに、めちゃめちゃ飲めるようになりました。
結成20年記念のチャレンジが目前。これからも突破は続く! 森 福岡に来てからは上り調子ですね。毎日、テレビで見ない日はありません。 斉藤 そんなことないです。ちょっとずつ仕事が増えていっている感じですよ。今は今で数字を突破しなきゃいけないし、ゴールデンの番組もあるし、スタッフもいっぱいいるし。 森 さらに今後、何か挑戦をされると聞きました。 斉藤 パラシュート部隊が、結成20周年記念ということで、番組「頑張るキミに花束を!」で大きなチャレンジをするんです。まさに突破にふさわしい内容。オンエア見てほしいっす。 森 正直、やりたいですか、そのチャレンジ? 斉藤 まあ…やりたくはないっす…。大変なんですよ! でも、めちゃくちゃ頑張ってます。まだまだ突破の連続ですよね。 森 一段上に上がらなければ、ということですね。 斉藤 そしてパラシュート部隊の冠番組、できれば福岡の若い芸人さんが出られるようなバラエティーの番組を持ちたい。それが福岡での最大の目標です。あとは東京のドラマに出ること。役者として。これからも、どんどん突破していきますよ!