特にお正月、福岡で「かつお菜」は定番野菜ですよね。
福岡県民にとって、お正月のお雑煮「博多雑煮」に欠かせない具といえば?
深くて濃い緑の葉が彩りを与えてくれる野菜「かつお菜」ですよね。家庭によって少しずつ具材は違っていても、かつお菜は外せない定番ではないでしょうか。 福岡県民にとってはポピュラーですが、実はこの野菜、他県ではあまり知られていませんし、スーパーでも滅多にお目にかかれません。 特に九州外の人に聞いているみと、「かつお菜?魚のカツオ?」とたくさんのはてなマークが浮かんでしまいます。
どんな野菜?
かつお菜とは、高菜の親戚にあたるアブラナ科の葉野菜です。昔から福岡で盛んに育てられていましたが、小松菜やホウレン草への転作が進み、生産量は激減しました。 しかし近年では「京野菜」を代表格とした、伝統野菜栽培のブランド化や再興が全国的に進んでおり、かつお菜も見直されつつあるようです。
肝心のお味は…名前の由来にも
煮物や汁物にすると、カツオのだし汁がいらないほどに旨味と風味があり、名前もそうした意味から由来するといわれています。漢字で書くと「勝男菜」と書き、縁起がいいことから、正月料理に好まれるようになったのです。栄養面からみても、とても魅力的なんです。カルシウムを多く含み、カロテノイドやビタミンCも豊富です。 さらに、一般の葉菜類と比較して、高い抗酸化性をもっています。加熱処理しても、その抗酸化活性は低下しないんです。酸化というのは、体が活性酸素の影響で錆びていくことで、糖尿病・高血圧などの生活習慣病や、シミ・しわ・白髪などの老化が起こる原因だといわれています。つまり、抗酸化性をもつかつお菜は、老化対策や美肌づくりにうってつけの野菜なんです。 店頭に出回る時期は12~2月。お雑煮以外でも、鍋やお浸しなどにしてもおいしいですよ。旬の時期がやってきたら、ぜひ、お正月だけでなく普段の献立で活用してみてくださいね。