小学生になった息子。帰宅すると、ランドセルは玄関かリビングに置きっ放し。ゴミも捨てず、おもちゃも散らかし放題。毎日のように、片付けなさい! と注意するのに疲れ果てました。でも、なぜ片付けないのかを考えてみたら、答えは明白。反省すべきは親でした。
息子は小学生のとき、毎日、重いランドセルを背負って、徒歩約30分の道のりを往復していました。そのため、1年生の頃は疲れているだろう、ランドセルを玄関に置いてしまうのも仕方がないと思い、私が部屋に運んであげていました。持ち帰った体操着や給食の白衣などを洗濯カゴに入れるのも、もちろん私。 2年生になり、なるべく自分でできるようになってほしくて、声かけをするようにしました。やったり、やらなかったりでしたが、厳しく叱ることはしませんでした。 ところが、学年が上がるにつれて、玄関やリビングの入り口に平気で置きっ放しにするように。ゴミも捨てなければ、おもちゃや学校のプリント類も散らかし放題。 なんとか怒りをこらえて「一緒に片付けようね」と優しく声かけしていました。でも結局私が1人で片付けることになり、息子はテレビやゲームに夢中。うるさく注意すると、今度は反抗され、口げんか。すっかり疲れ果ててしまいました。
そんなある日、ふと息子に 「どうして片付けないの?」と聞いてみました。返ってきたのは 「だって面倒くさいんだもん」という答えでした。 呆れる一方で、じゃあ面倒じゃなければ片付けるのね! と気持ちを切り替えることに。面倒だと思わせない方法を探ることにしました。
まず考えたのは、どこならばランドセルを置くのか?ということ。普段置きっ放しにするのは玄関かリビングの入り口です。それならば、そこを置き場所にすればいいじゃないという結論に達し、リビングの入り口にランドセル置き場を作りました。もちろん高さも考えて、スッと降ろせるところを定位置に。 次に体操着や給食の白衣を持ち帰る金曜日は、玄関に洗濯カゴを置くようにしました。そして、テーブルには小さなゴミ箱、筆記用具やおもちゃを使う場所の一番近くに収納箱。 すると、きちんとできるようになってきたのです! あらためて、今までは親である自分が片付けやすい作り、逆に子どもには片づけしにくい作りになっていたことに気づきました。 モノを置きたくない、家をスッキリ見せたいという気持ちが強くて、子どもの目線で物事を考えていなかったのです。子どもの使いやすさよりも、自分の片付けやすさを優先していたことを反省しました。 それからは、ガミガミ言う必要もほとんどなくなり、お互いに気分良く過ごせるようになりました。“子ども目線の部屋づくり”が大事だと実感した出来事でした。 (ファンファン福岡一般ライター)