福岡市博多区の中洲を舞台にした映画「真夜中の子供」の撮影が福岡市内でスタートしました。原作(同名小説)の著者で監督を務める辻仁成さんと出演者などが8日、櫛田神社(同市博多区)で成功を祈願しました。
ファンファン福岡でも紹介した辻仁成さんの小説「真夜中の子供」(河出書房新社、2018年6月出版)は、全編、中洲で繰り広げられる物語です。無戸籍の少年が中洲で育ち、博多祇園山笠に関わり、地域の人々と絆を深めながら成長していきます。 同作品の映画化の準備は昨年から着々と進められていましたが、2020年の公開を目指して、今年の山笠期間中に山笠シーンが撮影されることになりました。辻監督と出演者、スタッフなど関係者が、山笠を奉納する博多の総鎮守・櫛田神社で撮影の無事と成功を祈願しました。
福岡市出身の辻監督は「(博多の)山笠は、子どもの頃の憧れでもありました。歴史ある山笠を撮影することができて光栄です。昨年は(山笠行事の集団山見せで)台上がりを経験できました。その時に感じた熱気や感覚を出演者に伝えるつもりです」と語りました。
この日、主要キャストの子役2人が、初めて紹介されました。 「ナチュラルな博多弁を話せることを大事にしたいと考えていたところ、結果的に福岡市出身のすばらしい2人と出会うことができました」と辻監督が大絶賛する古賀迅人(こが・はやと)くんと加来遥乃(かく・はるの)さんです。オーディションには全国各地から多数の応募があったといいますが、2人とも福岡っ子に決まったことで地域の応援の声も、さらに大きくなりそうです。
辻監督によると、天然で伸び伸びしている迅人くんと、しっかりしている遥乃さん。まるで小説の中の蓮司(れんじ)と緋真(ひさな)のようです。2人は「これから撮影、ガンバル!」と明るくピースサインをしてくれました。
官民組織「福岡フィルムコミッション」や中洲流(ながれ)の協力を経て、これから山笠の行事などで撮影が行われます。もしかしたら、ロケの現場に出くわす貴重な機会があるかもしれません。ぜひ注目していてください! 辻監督が作品についてしっかり語ってくれましたので、これは別途ご紹介します。お楽しみに。