イラストレーター・中村佑介さんの個展「中村佑介展 BEST OF YUSUKE NAKAMURA(ベスト オブ ユウスケ ナカムラ)」が9月1日(日)まで、福岡市・天神の福岡パルコ新館地下1階特設会場で開催されています。
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ロックバンド「ASIAN KUNG-FU GENERATION(アジアンカンフージェネレーション)」のCDジャケットや、小説「謎解きはディナーのあとで」(著・東川篤哉)、「夜は短し歩けよ乙女」(著・森見登美彦)などの書籍カバーのイラストでおなじみの中村さん。 2017年の活動15周年を記念して大阪で開かれた「中村佑介展」は2万7,000人を動員しました。同展は東京や名古屋を巡回し、今回、福岡市での開催となりました。中村さんの大規模な展覧会は、福岡では今回が初。貴重な機会です。最新の作品も加わり、着色前の線画やアイデアスケッチ、学生時代のデッサンなど300点以上が展示されています。 学生時代「アジカン(ASIAN KUNG-FU GENERATIONの愛称)」にハマり、中村さんのイラストのファンでもある身として「これは行かねば」と思い、行ってきました。
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会場に着くと、10~30代の男女が大勢詰め掛けていました。受け付けを済ませると真っ先に目に飛び込んできたのはアジカンのセカンドアルバム「ソルファ」のジャケットデザインのフィギュア。学生の時に擦り切れるほど(テープではなくCDだけど)聞いた、あのアルバムが立体化している!
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場内にはずっとアジカンの曲が流れていて、中村さんとアジカンの結びつきの強さを感じさせます。 細部まで描き込まれたイラストを間近に見ていると、いろんな発見が。「こんなところにこんな物が描かれていたんだ!」と、なんだかうれしくなりました。たくさん仕掛けがあったんですね。
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中村さんのイラストの特徴ともいえる「白い肌」ですが、原画を見てびっくり。白い紙に描いているのにきちんとその上から白の色を塗り重ねていました。デジタルで彩色するときは別として、アクリル絵の具で描く時はこんな細かい作業があるんですね。
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作品に多く見られる「左向きの顔」や、「ぴょんとはねたつむじの毛」などの秘密も明かされています。こちらはぜひ会場で確認してみてください。
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小説の書籍カバーのコーナーでは作品の雰囲気が味わえるように展示されています。バリケードテープが張られたような壁に並ぶ「謎解きはディナーのあとで」の絵。
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「夜は短し歩けよ乙女」の絵は、アニメーション映画化された時の設定画やプロモーション映像と共に展示されています。
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学生時代の中村さんの絵が並ぶコーナーには、静物デッサンやコラージュ作品が並び、当時からどことなく“中村節”が効いた絵を描いていたことがうかがい知れます。
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アクリル絵の具のパッケージをデザインした際に生み出されたキャラクターの衣装を実際に作って並べたコーナーもあります。展覧会の最後に展示されているVR(仮想現実)技術を使った映像は必見ですよ。中村さんの作品の世界がさまざまな分野に広がっていることを実感しました。
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本展は展覧会としては珍しく、なんと一部の映像作品などを除き全ての作品が撮影可能。自分のお気に入りの写真を会場の外でも楽しめるようになっています。
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今までに販売されたグッズや、イラストレーターの作品集としては異例の累計13万部を売り上げた画集「Blue(ブルー)」や「NOW(ナウ)」をはじめ、本展限定の書籍やポストカード、アクリルフィギュアやマスキングテープなども販売されています。 グッズは展覧会に入場しなくても購入可能です。かわいい缶バッジのガチャガチャなどもあるので、気軽に立ち寄ってみてください。 中村佑介展 BEST OF YUSUKE NAKAMURA 日時:~9月1日(日) 10:00~20:30(入場は30分前まで) 場所:福岡パルコ 新館地下1階(福岡市中央区天神2-29-1) 料金:一般800円、学生500円、小学生以下無料 問い合わせ:福岡パルコ 電話:092-235-7000