数年前、久しぶりに学生時代の友人に会った時のことです。「同じ月齢の子どもがいるから会おう!」ということになったのですが、遊んでいる中で彼女の数々の信じられない行動に直面。「もう距離を置こう…」と感じた出来事について振り返りたいと思います。
久しぶりに会った友人
第2子である息子が産まれて数カ月の頃の話です。ソーシャルネットワークサービス(SNS)に写真を投稿すると学生時代の友人Mから久しぶりに連絡がきました。Mとは2人きりで遊ぶ仲ではなかったのですが、偶然にも第1子、第2子の月齢が近いことから一緒に遊ぶことに。うちの息子がまだ生後数カ月のため、Mの子ども2人を連れてわが家に来てもらうことになりました。
実際に遊びに来てもらうと育児トークや共通の友人の話などで盛り上がり、子どもたちも楽しそうに遊んでいて「やっぱり育児の話を気兼ねなくできるママ友っていいな」と思っていたのですが…。
遊びに来てもらって2時間がたったころ、上の娘ちゃんが
「ママ、おしっこ漏れちゃった」と驚きの一言を口にしました。見ると、娘ちゃんはカーペットの上でおしっこを漏らしてしまっていたのです。
「あれ? もうパンツなの!?」と尋ねると
「そう! 先週からトイトレ(トイレトレーニング)始めたんだ!」とM。漏らしたことに焦りはなく、逆にトイトレを始めたことを誇らしく話してきます。
私は急いで娘ちゃんに駆け寄り、パンツを脱がしてぬれタオルで拭き、カーペットの上も掃除しました。一段落してふとMを見ると、何とソファでくつろぎながらスマホをイジっています。私と目が合うと
「あ、本当ごめんね。もう、トイレ行きたい時は言わなきゃ! 今度から気を付けてね」と娘ちゃんに一声かけて、後はまるで人ごとです。
さらには
「ごめん、着替え持って来てなくて、貸してもらうことできるかな? パンツじゃなくてオムツでいいからさ」と言ってきたのです。その言動に一気にモヤモヤしてきました。
私だったらトイトレを始めたばかりの子どもを連れて友人宅におじゃまする時は、もしものことを考えてオムツにするけどな…。それにわが子が失敗して家を汚したんだから、申し訳ないと思ってすぐに掃除するよ… スマホなんて触らずに。ましてや悪びれもなく着替えを貸してってどういうことなの? 考え出すと怒りが増していきます。
まさかの提案
家を汚されたのが嫌だったのではなく、Mの態度に疑問を持ったのです。しかし、今ここで私が怒ったら子どもたちの楽しい時間もなくなってしまう、と必死にこらえました。すると、スマホをイジっていたMが何かを発見したかのように
「ねぇねぇ、イオンの中にある〇〇のケーキ食べたくない!?」と尋ねてきました。
もしかして、おわびという意味なのかな?とも思い、
「え? 食べたい… かな」と答えると
「じゃあ、私買って来るね! 待ってて」とMは1人で出掛けていったではありませんか。まさか子どもたちを置いていくとは! 私の家から車で片道15分ほどの距離なので決して遠くはないのですが、それから1時間たっても帰ってくる気配がありません。
Mの下の子は生後7カ月。彼女が出かけていた時は寝ていたのですが、目が覚めるとママがいないことに気付き大泣き。それにつられて、わが子も泣きだしてしまう始末です。「帰り、いつぐらいになるかな?」とLINE(ライン)を入れますが、既読にすらなりません。そして出かけて1時間半たったころ、やっとMは帰ってきました。
「遅くなってごめんね~! ケーキ買ってきたよ」とケーキの袋を見せてくれますが、一緒に子ども服のショップの袋を持っています。私の視線に気付いたMは
「たまたま店の前を通ったらタイムセールやってたんだ! ラッキーだったよ~」と驚きの一言。
百歩譲って、着替え用に買ってきた服ならまだしも、娘ちゃんに着替えさせる様子はなく、その日はそのままわが家の服を着て帰ってしまいました。挙げ句の果てには、帰り際に
「ケーキ代、子どもたち分も合わせて700円だよ」と代金を請求。おわびじゃなかったんだ…。
こうなると、もしかしてスマホでタイムセールの情報を得て、それ目当てにイオンに行ったのでは? とまで思えてきます。友人が帰った後もずっとモヤモヤ。「もう距離を置こう」と決めました。
他の家でも驚愕の行動をしていた!
それから数カ月後、Mと共通の知人に会った時に、彼女がよその家庭でも問題を起こしていることを知りました。中にはMからいきなり
「昼ごはん作って!」と言われた人や
「旦那の帰りが遅いから子どもをお風呂に入れてほしい」と頼まれた人、タブレットを壊された人もいるのだとか。結果、みんなから距離を置かれているようです。
ちなみに、私が貸した子ども服はいまだに帰ってきません。育児が大変で、彼女が友人達に頼りたかった気持ちも分かりますが、自己中心的な態度に最後には友人がいなくなる、という最悪な展開になっていました。彼女がなぜ自分の周りから友人がいなくなったのかを自分で考え、気付くことができていれば…と願います。
親しき仲にも礼儀ありという言葉をあらためて実感した出来事でした。
(ファファン福岡一般ライター)