「九州国立博物館」(福岡県太宰府市)で開催中の特別展「三国志」。東京会場では約34万人が来場するなど、高い人気を誇っていましたが、本展は演出にさらなる工夫を盛り込み、より“リアル”な世界観が楽しめる展示になっています。日本初公開の展示品も続々! 見どころをお伝えします。
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力強く繊細な伝世像屈指の「美関羽」 およそ1800年前、漢王朝の混迷をきっかけに幕開けする三国時代。まず、どんと構えたたたずまいが勇ましい<関羽像>が迎えます。坐(ざ)像でありながら像高172㎝。立てばゆうに2mは超えるでしょう。今にも動き出しそうな独特な威圧感があり、見入ってしまうほど。甲冑(かっちゅう)の細かな装飾など、近くで見ると圧巻です。
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持ち主は董卓ゆかりの人物? 巨大帝国へと成長する漢王朝ですが、2世紀末には内部の政争が表面化。地方では黄巾(こうきん)の乱が起こり、漢は崩壊し始めます。中でも権力を誇示していたのは、董卓(とうたく)。騎兵や車馬などからなる<儀仗俑(ぎじょうよう)>は、後漢(ごかん)時代の政治を牛耳っていたその董卓とゆかりのある人物が持ち主ではないかと言われています。
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そのほか、魏、蜀、呉の個性が反映された日本初公開となる展示品が並びます。三国志を肌で体感できるユニークな展示もあります。 あのシーンを再現!? 武器や合戦にスポットを当てた第3章「魏・蜀・呉―三国の鼎立」では、横山光輝氏の漫画「三国志」の「赤壁(せきへき)の前哨戦(ぜんしょうせん)」をイメージした注目の演出もあります。
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使用している矢の数はなんと約1,000本! 展示に2日間を要したそうです。本展では、全展示室内で写真撮影OKなので、大迫力のこの場面でぜひ記念撮影を。
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曹操墓を実寸で再現! 本展のもう一つの目玉は、三国志の時代で最大級とされる曹操墓の実寸再現です。2008年から発掘されて話題を集めた曹操高陵(そうそうこうりょう)。現地では現在、内部は非公開となっているので、内部の空間を体感できるのはココだけ。
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曹操の墓からの出土品が一堂に このコーナーには、曹操高陵から出土した貯蔵器「罐(かん)」や墓室内で見つかった画像石(がぞうせき)などが並びます。「魏武王(ぎのぶおう)が愛用した虎をも打ち取る大きな戟(げき)」と刻まれた<石牌(せきはい)>(写真右)は中国国外初公開。魏の武王とは曹操の事であることから、発掘された墓が曹操高陵である決め手となったそうです。
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「人形劇 三国志」も展示! 1982~1984年まで放送されたNHKの「人形劇 三国志」。豪華絢爛な衣装をまとった人形が展示されています。この生き生きとした表情を懐かしく感じる人もいるのでは。
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横山光輝氏の漫画「三国志」の原画も展示されています。リアルさを感じた後に改めて漫画の世界に浸るのもいいかもしれません。
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「三国志」好きにはたまらないグッズが集結 じっくり鑑賞した後は、ぜひグッズ売り場をのぞいてみてください。
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<関羽像>の缶に入った「ゴンチャロフ チョコレート」(926円税別)など種類豊富にそろいます。漫画「三国志」のイラスト付き野帳(500円税別)など、展示を見た後はつい欲しくなりそうな物ばかりです。
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コーエーテクモゲームスの人気ゲーム「真・三國無双」シリーズのコラボ企画として、蜀の将軍・張飛(ちょうひ)の武器「蛇矛(じゃぼう)」のレプリカ展示もあります。その長さは4m超! 「三国志演義」に記された長さを再現しています。
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さらに、「もしも、あなたが三国志の武将だったら?」という夢をかなえる「武将メーカー」も設置されています。
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曹操高陵の実寸再現や臨場感のある1,000本の矢の演出など、体感できる展示もある特別展「三国志」。三国志好きはもちろん、三国志初心者の方にも楽しめる展示となっていました。