薬院六つ角で大きく目立つ「台風大飯店」と書かれた入り口が目印。大阪で人気を誇るアジア料理店が福岡市に初出店しました。
店名は「タイ、台湾、沖縄など台風の通り道にある国や地域のおいしい料理や店独自のアレンジ料理を提供しています。アジア全体の食の豊かさを感じてもらいたいというコンセプトです」とマネージャーの藤原利徳さんは話してくれました。 大阪本店でも使われている、台風大飯店の看板娘(?)とも言えるキャラクターのイラストは福岡在住の人気アーティストNONCHELEEE(ノンチェリー)さんが描いていて、店頭にもそのネオンが輝いています。
さらに店中央に置かれた存在感のあるカウンター席が目に留まります。よく見ると“味のあるワゴン車を改造して作られていて、カウンター中央はDJブースになっています。沖縄から船で運ばれてきたそうで、そのビジュアルインパクトに、訪れた人は写真を撮る手が止まらないようです。
店内の椅子や箸、食器類などのほとんどは、タイ・バンコクのチャイナタウンで仕入れ、壁に張ったトタンも「現地の屋台感が出るように」とタイから直輸入したそうです。このこだわりの世界観のおかげで、店内はアジアンな雰囲気満点です。
リーズナブルな価格設定も特徴で、フードメニューは税込み200~700円内で抑えられ、ドリンクメニューも高くて500円という気軽さです。「若い人に安く楽しんでもらえるように価格を設定しています」と藤原さん。味はなるべく本場の味を再現し、あえて日本人向けにはしていないそうで、店に漂うスパイスやハーブの香りに期待が高まります。
店のイチオシは「チョキチョキチーパイ」(605円)。チーパイ(鶏排)とは、台湾の夜市名物の大きくてスパイシーなフライドチキンのこと。この店でも鶏の胸肉を薄く叩いてビッグサイズにして二度揚げし、五香粉などを独自にブレンドしたスパイスをかけて提供します。皿からはみ出るほど大きく、ざくざくとした食感はお酒にぴったり。何杯でもお酒が飲めそうな、ちょい辛風味でくせになります。そのままかぶりつくもよし、ハサミでチョキチョキカットして少しずつ食べるもよし、好みでどうぞ。
ほかにも、もちもち食感で豚の濃厚な肉汁があふれる「ニラまんじゅう」(605円)、沖縄の塩漬け豚を蒸して新鮮な野菜で巻き、トムヤムベースのディップにつけて食べる「スーチーカーの野菜巻き」(748円)などがおすすめ。
薬院店オリジナルの「トムヤム酢モツ」(440円)は、エスニックな酸っぱさが博多っ子にもウケています。
ドリンクは、インスタ映えもしてフルーティーな香りと甘さが人気の「南国サングリア」(550円)はいかがでしょう。 さらに「福岡女子はお酒が強いので、ぜひこれを試してほしいです。飲みやすくて人気なんですよ」とスタッフの増田由紀さんが推薦する1杯は「バイス」(385円)。凍らせた焼酎とシソのシロップで作るフローズンタイプのお酒で、甘くないシソジュースといった感じ。「3杯まで」という注意書きがあるのは、かなりアルコール度数が高いからという、お店の配慮です。
残念ながら電話での予約を受け付けていません。ふらりと立ち寄って空いていたら、という運試しを楽しむ感じで訪れるのをおすすめします。 【DATA】 座席…カウンター12席、テーブル40席 個室…なし 平均予算…3,000円
台風大飯店 薬院店
住所:福岡市中央区薬院2-2-24 チサンマンション第3博多1階 電話:非公開 営業:17:00~26:00(L.O.25:00)、日曜~24:00(L.O.23:00) 不定休