当時、付き合って3年の彼との結婚を意識しだしたときからずっと、「プロポーズ」の言葉を心待ちにしていました。しかし、気づけばプロポーズなしで結婚話が進んでしまい…。怒った私は彼とバトルになり、なんと両親まで巻き込む大騒動に発展してしまったのです。
「プロポーズ」の言葉を心から待ち望んでいた私
当時、付き合って3年の彼がいました。3年も付き合うとお互いに「いつかは結婚するだろうな」という雰囲気もありました。
ある日、彼とデート中に占いのお店に立ち寄ったところ、占い師に
「もし結婚するなら来年の秋頃がいいね」と言われたのです。
彼も私もなんとなく結婚は意識していたものの、直接そういった会話をしたことはなく…。占いの帰りに、彼から
「結婚するなら来年の秋だって。先に引っ越した方がいいかな」など、少し具体的な話が出てきました。
うれしい気持ちと同時に、「そろそろ正式なプロポーズがあるはず!」そう期待していたのです。
両親を巻き込んでの破談騒動に
占いから半年後には、引っ越しの段取りや結婚式の会場選びなど具体的に話が進んでいきました。しかし、肝心な彼からのプロポーズは一言もなく…。
けじめとしてのプロポーズがないまま進む結婚話。次第に不安や不満がふくらみ、とうとう私の怒りは爆発し彼に想いをぶつけたのです。
「まだ一度も結婚しようって言われてないよ? プロポーズなく適当に結婚するなんて、今後気持ちもきっとすれ違うしこの先不安しかない。」
すると彼は、
「そんなにプロポーズが大事? お互いの気持ちが一緒だったら言葉なんて別に良くない?」と。ずっと心待ちにしていたプロポーズを、一瞬であしらわれたのです。
理解してくれると思っていた分、彼の言葉が衝撃的で
「もういい、結婚は撤回したい」と言うと、彼も
「わかった」と言い放ちました。
私は泣きながら両親に結婚を撤回したいと伝えましたが、突然の破談に両親は混乱するばかり。母は泣いてしまい、両親に心労をかけている罪悪感でさらに押しつぶされそうでした。
すでに結婚式の会場も決まっていたので
「もう少し冷静に話し合って」と両親に必死に促されたものの、私から彼に連絡を取るつもりもなく、何も手につかない日々を過ごしていました。
関係修復のきっかけは一通の「手紙」
あの騒動からちょうど一週間が経った頃、私の実家のポストに一通の手紙が入っていました。差出人はなんと彼から。
「今回の件について、ご両親を巻き込んで迷惑をかけてしまい本当に申し訳ない」という、私の両親に対する謝罪だったのです。 「もう一度二人で話し合い解決をしたい」と書かれているのを見て、私も冷静になり「プロポーズの言葉よりも、二人の気持ちが一番大切だった」そう気づかされたのです。
その夜、仕事終わりの彼から連絡があり
「少しでかけよう」と。向かった先は、二人で初めてデートをした庶民派の居酒屋でした。そこで彼から
「結婚しよう」の言葉があったのです。
ガヤガヤとした居酒屋でのプロポーズ。笑ってしまうくらいムードもなかったのですが、演出やサプライズが苦手な彼なりに頑張ってプロポーズをしてくれたことが何よりうれしかったのです。その後、改めて二人で私の両親に謝罪をし
「しっかりと家庭を築いていきます」とお詫びをしました。
今ではあの時の事件が笑い話になるほど、子どもたちに囲まれて家族で楽しく暮らしています。
(ファンファン福岡公式ライター/餅キナコ)